訂正:イオン:今期純利益75%減も、リストラで-3年後1000億円

総合スーパー国内最大手のイオンは7日、 2009年2月期の連結純利益が前期比75%減-66%減の110億円-150億円に なる見通しと発表した。総合スーパーの店舗リストラ費用などが響く。ただ、米 アパレル子会社の業績改善や海外事業の強化などを見込み、11年2月期には純 利益1000億円を目指す。

「ジャスコ」や「マイカル」などの総合スーパーの店舗リストラ費用180 億円を計上するほか、持ち株会社設立や会計基準変更に伴う費用も負担となる。 09年2月期の連結業績予想は売上高が5兆4000億円超、営業利益が1650億 -1750億円、経常利益が1650億-1750億円。

決算会見に出席した豊島正明専務は、今期(09年2月期)業績予想につい て「たいへん厳しい想定」としながらも、「達成確度の高いやや保守的な見通 し」と述べた。今期のイオン単体の既存店売上高は前期実績と横ばいを見込む。

3カ年中期経営計画

イオンは同時に、向こう3カ年の中期経営計画を発表した。最終年度の11 年2月期の連結業績の計画は、純利益1000億円、売上高5兆8500億円超、営 業利益2500億円をそれぞれ見込む。ROEは10%超、ROAは2.5%(純利 益ベース)を目標に掲げる。収益の見込める「GMS(総合スーパー)、SM (食品スーパー)、デベロッパー、総合金融の4事業を強化していく」(豊島専 務)。

決算会見に出席した岡田元也社長は、3カ年計画についても「保守的な目 標」としたうえで、「ジャスコ、マイカル合わせて100店舗ほどリストラす る」と表明、「ダイエーにもリストラの手は伸びる可能性がある」と述べた。そ の半面、「同時に新しい売り場や新しいフォーマット(業態)を作っていく。こ れが本命だ」と話した。また、向こう3年で「国内は回復していき、その国内 を上回る営業利益が海外から生み出されるだろう」との見通しを示した。

業績不振の米アパレル子会社タルボットは、今期に営業利益6800万ドルを 目指す。岡田社長は「2年で改革基調に乗る」との見通しを示した。豊島専務 は「在庫や人件費などのコスト削減を推進するとともに価格戦略を見直し、不 必要な値下げを削減していくことで、今後2年間で営業利益を1億ドル改善す る」と述べた。さらに、「英国市場やメンズ、キッズといった不採算事業を撤 退し、米国、カナダに集中するため、今後の売上高は1億ドル減少するが、営 業利益ベースで年間1300-1500万ドルの改善が見込める」と話した。

今後3年間のM&A(合併・買収)や新規出店などの総投資額も過去3年 間(約1兆2000億円)に比べ30%程度抑える。中国、マレーシア、タイなど 成長性の高いアジアへの投資は同4倍の1400億-1600億円と大幅に増やし、 店舗数も拡大する。アジア、中国での営業利益は11年2月期までに300億円 を目指す。一方、少子高齢化などで成長が見込みにくい国内では出店速度を大幅 に落とす。

イオンは今年8月に純粋持ち株会社体制に移行する予定。約170のグルー プ企業を11の事業領域に分類して束ね、将来性や採算性などを基準に事業の取 捨選択を進める。これまでの規模拡大優先の経営戦略から収益重視の経営に転 換する。持ち株会社の名称は「イオン」とした。同社の社長には岡田イオン社 長が就任する予定。総合スーパー「ジャスコ」などを運営する事業会社を「イ オンリテール」と命名し、同社社長には村井正平イオン専務執行役が就く。持 ち株会社はイオン本体と同様、社外取締役を含む委員会設置会社となる。

前期は10期ぶり営業減益

08年2月期の連結純利益は前の期と比べ24%減の439億円だった。持ち 分法適用会社のダイエーの株式が簿価を下回る状況が続き、減損処理したことな どが響いた。営業利益は同18%減の1560億円。営業減益は1998年2月期以 来10期ぶり。貸出金利引き下げの影響でカード子会社のイオンクレジットサー ビスが低迷。米アパレル子会社タルボットも米国の消費低迷などで振るわなかっ た。イオンの単独業績も衣料品を中心に不振、売れ残りの処分損が膨らみ採算が 悪化した。売上高は同7.1%増の5兆1674億円、経常利益が同12%減の 1663億円だった。

イオンの株価終値は前週末比24円(1.8%)高の1329円。

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