日本株は小反発へ、商品市況高で資源関連に買い-米雇用減が上値抑制

週明けの東京株式相場は、小幅反発する見 通し。前週末の海外商品市況で原油先物相場が急伸、金や銅価格も上げており、 評価益や販売単価にプラスに働く石油や大手商社、非鉄金属といった資源関連 株が買われそうだ。ただ、3月の米国雇用統計で雇用者数が大幅減となり、米 実体経済の減速が鮮明化したことなどを受け、輸出関連株や金融株は買い手控 えられ、株価指数の上げは限定的となる。

みずほ証券の北岡智哉ストラテジストは、日経平均株価が3週連続で上昇 し、「戻り売り圧力が意識されやすくなってきた」と指摘。一方で、ファンド などの投機筋が「高水準に積み上がった円のロング(買い持ち)と日経平均先 物のショート(売り持ち)を解消させる方向に動き始めつつあることは、日本 株の押し上げ要因」との見解を示した。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の4日清算値は1万3320 円で、同日の大阪証券取引所の終値(1万3280円)に比べて40円高だった。 4日の日経平均株価は1万3293円22銭で取引を終えていた。

NY原油、金市況など高い

前週末4日のニューヨーク原油先物相場は急反発。先物5月限は前日比

2.40ドル(2.3%)高の1バレル=106.23ドルで終えた。3月の米雇用統計で 非農業部門雇用者数が3カ月連続で減少し、米経済のリセッション(景気後退) 懸念が一段と強まり、ドルが軟化。ドル建ての原油取引に割安感が出たことが 買いを誘った。また、ニューヨーク市場で金先物も上昇したほか、同日のロン ドン金属取引所(LME)では、銅やニッケルなどが軒並み上昇した。

こうした商品相場の上昇を背景に、業績への恩恵期待から石油元売株や総 合商社株、非鉄株に投資資金が流入するとみられる。

3月の米雇用は8万人超減、MBIA格下げ

一方、米景気後退の可能性が現実味を帯びてきた上、金融不安も根強いこ とから、電機や自動車といった輸出関連株、銀行や証券など金融株は総じて敬 遠されそうだ。米労働省が4日に発表した3月の雇用統計によると、非農業部 門雇用者数は前月比8万人減少した。減少幅は過去5年で最大。エコノミスト 予想の中央値は5万人減だった。雇用の3カ月連続減少は、2003年のイラク戦 争開始以来初。また、家計調査による3月の失業率は5.1%と、2月の4.8%か ら上昇。2年半ぶりの高水準を記録した。事前予想は5.0%。

このほか、4日には格付け会社のフィッチ・レーティングスは金融保証会 社(モノライン)最大手、米MBIAの資本が最上級格付けの適正水準に達し ていないとして、同社保険部門の格付けを「AAA」から2段階引き下げ、「A A」とした。また、キーフ・ブリュイエット&ウッズのアナリストらはリポー トで、米S&L(貯蓄・貸付組合)最大手のワシントン・ミューチュアルの信 用損失が増加するとの見方に基づき、08年の同社損失は従来予想を上回り、09 年の利益も圧縮されるとの見通しを示した。

米株は高安まちまち、為替は円高方向

4日の米国株相場は高安まちまち。S&P500種株価指数は前日比1.09ポ イント(0.1%)高の1370.40、ナスダック総合指数は7.68ポイント(0.3%) 高の2370.98と堅調な半面、ダウ工業株30種平均は同16.61ドル(0.1%)安 の12609.42ドルと小安かった。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落は 上昇銘柄919に対し、下げ銘柄が935。

ニューヨーク外国為替市場では、雇用統計の発表を受けてドルが対主要通 貨で売られ、円に対してはここ1週間で最大の下げとなった。この流れを引き 継ぎ、7日早朝の東京外国為替市場では、1ドル=101円60銭(ブルームバー グ・データ参照)付近で推移している。前週末午後3時時点では102円60銭近 辺で取引されていた。こうした為替の動きは、米景気不安とともに、日本の輸 出株には採算悪化懸念の強まりにつながる点でマイナスに働く公算が大きい。

ニトリや7&iが上昇公算、大和証や新日鉄売りも

個別では、インテリア用品の好調で08年2月期の連結純利益が前の期比 15%増となったニトリ、09年2月期の連結営業利益が3000億円と前期推定比 6%増え、過去最高の見通しと5日付の日本経済新聞朝刊が伝えたセブン&ア イ・ホールディングスが買われそうだ。09年3月期の連結営業利益が前期推定 比16%増の見通しと5日付日経新聞が報じたハウス食品も上昇する見通し。

半面、1-3月に債券評価損を計上するなどトレーディング損益の悪化が 響き、08年3月期の連結純利益が前の期比51%減になったもようの大和証券グ ループ本社が売られそう。原材料高騰などで08年2月期の連結純利益が同91% 減になったもようの吉野家ホールディングス、08年3月期に113億9200万円の 有価証券評価損を計上する見込みのセガサミーホールディングスも下げそうだ。

このほか、新日本製鉄が豪英系資源大手BHPビリトンと08年度の鉄鋼原 料用石炭(原料炭)の価格を07年度に比べ約3倍に引き上げる見通しになった と5日付の日経新聞朝刊が報じたことを受け、コスト負担増への懸念を背景に 新日鉄をはじめ鉄鋼株は軟調に推移する可能性がある。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE