債券は堅調、米債高や株反落で買い戻し優勢―米雇用統計待ちも(終了)

債券相場は堅調(利回りは低下)。前日の米 国債相場が反発したことや、日経平均株価が反落したことを受けて、円債市場は 買い戻しが優勢となった。もっとも、日本時間の今晩に市場で注目度の高い米雇 用統計発表を控えて様子見気分が強く、取引は低調となった。

三井住友アセットマネジメント保険資産運用第1グループヘッドの堀川真一 氏は、株価動向をにらんで債券は値を戻したと指摘。「出来高も少なく、米雇用 統計待ち。市場では、前月比5万人減少予想を織り込んでいる。米連邦準備制度 理事会(FRB)もまだ利下げを行うだろうし、6月ごろに減税還付の効果が出 てくるので、金利が一段と下がる感じはしない。この辺が底という感じ」と述べ た。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比21銭高い139円69銭で寄り付き、 直後に日中高値139円73銭まで上昇した。しかし、買いが一巡すると、徐々に 値を下げ、午後零時35分ごろに139円43銭の日中安値まで下げた。引けにかけ ては再び値を戻し、結局、17銭高の139円65銭で取引を終了した。

6月物の日中売買高は2兆9011億円となり、3月28日以来の低い水準にと どまった。

損保ジャパンのグローバル運用部債券運用第1グループリーダー、砺波政明 氏によると、「米雇用統計の発表があるので基本的に小動きだった」という。

日経平均株価は反落。前日比96円68銭安の1万3293円22銭で引けた。

新発10年債利回りは一時1.33%に低下

現物債市場で、新発10年物の291回債利回りは、前日比変わらずの1.35% で寄り付いた後、1.35%で推移。午後に入ると水準をやや切り上げ、1.355%を つけた。その後は徐々に水準を切り下げ、午後2時24分ごろに1.33%まで低下。 3時過ぎは1.5ベーシスポイント(bp)低い1.335%で推移している。

中期債相場も堅調。新発5年債利回りは、一時0.80%と3営業日ぶりの水 準まで低下。午後3時過ぎは1.5bp低い0.805%で推移している。

AIGインベストメンツのポートフォリオマネジャー、横山英士氏は、「株 が弱かったことが影響した。米雇用統計を控えているので、あまり大きな動きは みられなかった。20年債などが強かったが、5-7年ゾーンに資金シフトがあ った。3-5年ゾーンはいったん調整が進み、一時期に比べれば高値警戒感が収 まったので、先物が強い時には買いが入る」と語った。

RBS証券ジャパン債券ストラテジー、ジョン・リチャーズ氏は、4-6月 期の国債需給に関して、「4月と5月は需給バランスは悪化、6月に改善」と予 想している。

米国市場では長期債高、株価は反発

3日の米国債市場では、10年債が3日ぶりに反発。4日発表の雇用統計で 非農業部門雇用者数が3カ月連続で減少するとの思惑から買いが優勢になった。

新規失業保険申請件数が増加し、米供給管理協会(ISM)非製造業景況指 数がサービス業活動の縮小を示したため、買いが先行した。しかし、償還期限が 5年以内の米国債はその後に伸び悩んだ。

キャンター・フィッツジェラルドによると、10年債利回りは前日比2bp低 下し3.58%。2年債利回りはほぼ変わらずの1.89%。

一方、米株式相場は反発。朝方は失業保険申請件数の増加とローン返済遅延 の増加を嫌気して軟調に推移したが、商品関連銘柄の買いに支えられたほか、メ リルリンチ証券が十分な資本を確保しているとの報道が好感され、買いが優勢と なった。

ブルームバーグ・ニュース調査によると、3月の米雇用統計で非農業部門雇 用者数は前月比5万人の減少が見込まれている。予想通りとなれば、3カ月連続 の雇用減少となる。

JPモルガン証券チーフストラテジストの北野一氏は、フェデラルファンド (FF)金利先物市場の動きについて、「3月17日には夏に向けてFFレート が1.5%まで下がることを織り込んでいた。しかし現在は4月末の米連邦公開市 場委員会(FOMC)における利下げ幅が、当初見込みの0.5ポイントではなく

0.25ポイントにとどまるのではないかという予想に変わっている」と分析して いる。

(債券価格)                            前日比        利回り
長期国債先物6月物         139.65       +0.17         1.457%
売買高(億円)             29011
10年物291回債            99.69                  1.335%(-0.015)

--共同取材:宋泰允、Yumi Teso Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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