大田経財相: 過去の円高局面と比べ企業収益への影響は軽微-調査(2

大田弘子経済財政政策担当相は4日午前の 閣議後会見で、今回のドル安・円高が企業収益に与える影響について、内閣府 が実施したヒアリング調査に基づき、過去の円高局面と比較すると軽微である との認識を示した。

大田経財相はその理由について「ドル以外の他の通貨に対しては、円高に なっている状況ではないし、現地生産比率は高まっている」と指摘し、アジア や新興国向けの輸出に支えられ、「輸出への影響もそれほど大きくない」と語 った。

一方で、円高が日本経済全体に及ぼす影響について、経財相は「急速な円 高による輸出や企業収益への影響がじわじわ出てきているが、総括してどの程 度のインパクトを持つのか検証できる段階に到っていない」と述べた。

内閣府のヒアリング調査は、大企業46社と中堅・中小企業124を対象に、 3月14日-17日に実施。収益への影響について、大企業では回答した企業の 43%が、為替差損の発生や海外他社製品との競合激化などを理由に、マイナス の影響があるとしている。一方、プラスの影響があると回答した大企業は24%、 特に影響なしと回答した大企業は33%だった。

また、中堅・中小企業では、マイナスの影響があると回答した企業は30%、 プラスの影響があると回答した企業は12%だった。特に影響はなしと回答した 企業は54%だったものの、その中には元受け・親会社の業績悪化による間接的 な影響を懸念する声も聞かれた。

成長力強化の早期実施策

政府は同日の閣議に先立ち開かれた関係閣僚会議で、成長力強化の早期実 施策を決めた。景気の下振れリスクが高まる中、早期実施策は①中小企業の体 質強化②各産業の体質強化③雇用の改善④地域活性化⑤安心・安全の確保およ び低酸素社会への転換-を柱としている。新たに予算措置は伴わない。

経財相は、同施策による経済の下支えの効果について「アメリカ経済の減 速の大きさや期間がどうなるのか。米国で打たれている金融財政政策の効果が どの程度かをしっかり見極めていくことが大事だ」と指摘。その上で、「アメ リカ経済の減速の大きさや期間によって、日本の処方せんも描いていかなけれ ばならない」との考えを示した。

さらに、同相は「成長戦略で、可能なものは早期に実施しながら、その状 況を見極めていくことが重要だ」と強調し、「今回の早期実施策で、どの程度 の経済効果があるかを判定できるたぐいのものではない」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE