資生堂:10年度売上高8000億円以上、海外比率40%超へ-新中計(4)

化粧品国内最大手の資生堂は3日、2008年 度から始まった新3カ年中期経営計画を発表した。10年度の連結売上高は8000 億円以上を目指す。07年度見込み比で10%伸ばす。国内市場の伸びが期待でき ないなか、同社は中国などの海外市場の拡大に注力してきており、向こう3年 で海外売上高比率を07年度の35-36%から40%超に引き上げる方針。

同日会見した前田新造社長は、世界の化粧品市場が06年実績で約23兆円、 年率約5%の伸びだったと説明。その上で「今後米サブプライム(信用力の低 い個人向け)ローン問題の影響で、化粧品市場も少なからず逆風を感じるだろ う。それでも年率4%ほどの成長はある」とみており、資生堂としても「年率 4-5%成長でシェアを高める」との意向を示した。

海外の売上高は10%伸ばす考えで、特に「アジアでの圧倒的プレゼンスを 確立させる」(前田社長)。とりわけ中国については年平均20%の成長を持続 し、前3カ年と同水準の営業利益率17%を確保する。ロシア、東欧なども強化 する。現在代理店を通じて展開している中東、インドなどの新興市場でもビジ ネスモデルを見直し販売拡大を狙う。

売上高目標8000億円の前提となる為替レートは1ドル=100円、1ユーロ =155円、1元=14.5円。

国内ブランドさらに絞り込み

前田社長は、国内市場について「この10年、約1兆5000億円でほとんど 変化がない。成熟しているとの言葉がぴったり合う。この成熟状態が続くなか で、われわれとしては売上高を1-2%程度高めていける」と述べた。

国内の育成ブランド数はこれまで35から27に減らしてきたが、新3カ年 でさらに21に絞り込む。原材料高などが進むなか、ブランド数をさらに減らし てマーケティング効率の向上や物流コストの削減を進める。また、21ブランド で売上高の8割強を確保する方針。

国内ブランドの絞り込みや海外事業の強化などにより、10年度に営業利益 率10%以上を目指す。07年度は8.2%と前の中計で掲げた目標を達成する見込 み。ROE(株主資本利益率)は営業利益率プラス1-2ポイントの水準を目 標とする。

株主還元については、配当金と自社株買いの合計額が純利益に占める割合 を示す総還元性向60%をこれからも継続する。配当を主体としながら、機動的 な自社株買い・消却を行う。

10年後の売上高は1兆円を超え、その半分以上を海外で占める方針。また、 少なくともROEは15%以上、営業利益率は12%以上と世界の競合と肩を並べ るレベルを継続的に確保できる会社を目指すとしている。

資生堂の株価終値は前日比30円(1.1%)安の2695円。

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