トリケミ研株は一時ストップ高で高値、政策目的でJSRが大量保有

半導体製造用の化学薬品を製造販売するト リケミカル研究所株価が午後の取引で一段高。一時前日比100円(14%)高の 805円と、ストップ高(制限値幅いっぱいの上昇)を付けて昨年8月以来の上 場来高値を更新した。合成ゴムや機能化学品などを手掛けるJSRが、政策投 資目的でトリケミ研株式を大量取得していることが分かり、今後の関係強化の 可能性などを材料視した買いが優勢となった、終値は11%高の783円。

JSRでは、保有目的を「政策投資」とし、対象会社と業務提携を行うこ とを目的とした保有だと説明した。JSR株も一時1.9%高の2440円まで上昇 し、堅調な値動き。

JSRは3日、トリケミ研の株式を大量取得したことを発表した。2日ま でにトリケミ研を普通株式で102万5000株(株券等保有割合の14.32%)、新 株予約権証券で35万株(同4.89%)をそれぞれ取得。ブルームバーグ・ニュ ースの取材に対し、トリケミ研との業務提携のためで、半導体向けの材料で生 産委託を行うために大量取得したと説明している。

リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長は、トリケミ研株について 「JSRによる大量保有が好感された。トリケミは半導体や光ファイバー用材 料など特殊な技術を持っている会社だ」と指摘。ドイツ証券の渡部貴人シニア アナリストも、「JSRは半導体関連の拡充の1つとしてトリケミカル株を大 量取得したのだろう。取引上でもメリットがある」との認識を示していた。

多角化事業を拡充

JSRの吉田淑則社長は1日、入社式の訓話の中で、今後は新たに21世 紀の成長分野とも言える環境、エネルギー、メディケア分野などの次期成長分 野での事業確立を目指していると発言。同社の櫻井秀雄広報部長は、今回の買 い増しについて、「半導体など多角化事業をさらに拡充していく予定だ」と述 べた。

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