日経平均13000円回復、金融不安後退と円安で幅広く上昇-銀行は急騰

午前の東京株式相場は大幅続伸。日経平均 株価は、取引時間中としては3月7日以来となる1万3000円台を回復した。 金融システム不安の後退を背景とした円安や米景気指標の底堅さから、銀行や 電気機器、輸送用機器、不動産を中心に幅広い業種が上昇。みずほフィナンシ ャルグループが一時10%超の上昇で、5営業日ぶりに40万円を回復するなど 3大金融グループが売買代金上位に並び、急伸ぶりが目立った。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、「金融 機関の増資を受けた海外市場の反応から安心感が広がった。米証券大手リーマ ン・ブラザーズの増資額引き上げはニーズの高さを示して好材料になる」と指 摘。信用収縮は終わりを迎えるというには早いとしながらも、「最悪期は脱し つつある感じがする」(同氏)という。

日経平均株価の午前終値は前日比422円69銭(3.3%)高の1万3079円 11銭、TOPIXは40.74ポイント(3.3%)高の1271.23。東証1部の売買 高は概算で9億1553万株、売買代金は1兆576億円。値上がり銘柄数は1430、 値下がり銘柄数は214。東証業種別33指数は値上がりが31、値下がりは陸運 と鉱業の2業種のみ。上昇寄与度が高かったのは銀行、電気機器、輸送用機器、 不動産、機械、医薬品、保険など。

信用不安が後退

金融システム不安が和らいだことで、先物主導で買い先行の展開となった。 リーマン・ブラザーズ・ホールディングスやスイスの銀行最大手UBSの増資 を受け、金融機関が信用市場での損失拡大を乗り切るとの観測が台頭。いずれ も増資方針は前日の東京市場の取引時間では明らかとなっていたが、リーマン の増資額がその後に引き上げられたことや、海外での株式市場や信用市場の好 反応が改めて評価された。

こうした流れを受け、午前の東証1部業種別上昇率では証券・商品先物取 引がトップとなったほか、不動産、その他金融、銀行、保険など、これまで金 融システム不安で売られた業種が上位を独占した。

さらに相場全体の上げを拡大させたのは急速な円安。投資家の不安心理を 示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX 指数)は1日に5週ぶりの急低下となった。金融システム不安の後退からリス ク選好的な動きが強まり、対ドルでは3週間ぶりとなる一時102円台までの円 安が進行。東京時間午前も101円台での推移となっている。

東海東京証券の倉持宏朗エクイティ部長(エクイティ業務統括)は、「11 日の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での金融システム対策期待や米 経済指標改善などにより、為替が円安に反応していることが輸出関連に追い風 となっている」と指摘する。

米景気指標、一段悪化への懸念和らぐ

金融システム不安の後退とともに、米経済指標の底堅さも相場の追い風と なった。米供給管理協会(ISM)が1日に発表した3月の製造業景況指数は

48.6と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値47.5 を上回った。トヨタアセットマネジメント投資戦略部の濱崎優シニアストラテ ジストは、「足元で生産が減速しているのと同時に在庫環境の改善も認められ、 先行きに対してさらなる悪化の可能性は低い」と評価する。

米景気指標では3日に3月ISM非製造業景況指数、4日には3月雇用統 計が発表される。ISM製造業景況指数では急激な景況感悪化にいったん歯止 めがかかった状況となったことで、「今回の結果を踏まえると、雇用統計では 製造業の雇用者数の減少幅は縮小する可能性が高い」(日興シティグループ証 券の村嶋帰一チーフエコノミスト)との見方が出ている。

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