日経平均は13100円台乗せる、金融不安後退と円安-銀行や不動産急騰

午前の東京株式相場は大幅続伸しており、 日経平均株価は取引時間中としては3月6日以来の1万3100円台まで上昇し た。金融不安の後退を背景とした円安進行や米景気指標が事前予想を上回った ことで、トヨタ自動車やソニーなど輸出関連や金融株を中心にほぼ全面高。東 証1部売買代金トップのみずほフィナンシャルグループは前日比9%超の上昇 率で、5営業日ぶりに40万円台回復。三菱地所が6%超高となるなど不動産 株も大幅高。

東海東京証券の倉持宏朗エクイティ部長(エクイティ業務統括)は、「次 回の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での金融システム対策期待や米 経済指標改善などにより為替が円安に反応していることが輸出関連に追い風と なっている」と指摘。ただし、金融機関に対する不安感はまだ完全に払しょく されてはいないとし、「買い戻し中心の現在の動きで、どこまで売買代金を伴 ってくるかがポイント」(同氏)と見ていた。

午前10時23分時点の日経平均株価は前日比449円52銭(3.6%)高の1 万3105円94銭、TOPIXは44.06ポイント(3.6%)高の1274.55。東証1 部の売買高は概算で6億7621万株。値上がり銘柄数は1510、値下がり銘柄数 は141。東証業種別33指数は銀行、電気機器、輸送用機器、不動産、機械、化 学など全業種が高い。

金融システム不安和らぐ

午前の東証1部業種別上昇率では証券・商品先物取引、その他金融、不動 産、銀行など、金融システム不安の後退を期待して買われた業種の上げが目立 つ。証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングスやスイスの銀行最大手 UBSの増資を背景として、投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引 所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX指数)は急低下した。

リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長は、「UBSの増資では有数 の投資銀行が出資するなど新しいスキームとなっており、金融危機に対する前 進が今後見えてくる可能性がある」と評価する。UBSの増資では、JPモル ガン・チェースやモルガン・スタンレーなどを引受先としている。

金融システム不安の後退からリスク選好的な動きが強まり、外国為替市場 では急激な円安が進行。対ドルでは3週間ぶりとなる一時102円台までの円安 が進んでおり、08年度業績への過度の警戒が後退する格好で電機株や自動車株 にも買いが増加した。

米供給管理協会(ISM)が1日に発表した3月の製造業景況指数は48.6 と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値47.5を上 回った。急激な景況感悪化にはいったん歯止めがかかった状況で、「今回の結 果を踏まえると、4日発表の3月雇用統計では製造業の雇用者数の減少幅は縮 小する可能性が高い」(日興シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミス ト)という。

富士重が急反発、千代建は大幅続落

個別に材料が出ている銘柄では、トヨタ自動車が出資比率を現在の8.7% から17%程度に引き上げる方針を固めたと2日付の日本経済新聞が報じた富士 重工業が3日ぶり急反発。メリルリンチ日本証券が格上げしたコーセー、リー マン・ブラザーズ証券が投資判断を引き上げたイビデンもそれぞれ急伸。09年 2月期営業利益を前期比10%増と予想した西松屋チェーンは急反発。

半面、野村証券が投資判断を引き下げた千代田化工建設が大幅続落となり、 ゴールドマン・サックス証券が格下げしたカカクコムも大幅安。08年3月期業 績が従来予想を下回ったもようの日清オイリオグループは反落。

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