日経平均は13000円回復へ、円安や米指標堅調で全面高に-金融期待も

東京株式相場は続伸し、日経平均株価は3 月7日以来、約3週間ぶりに1万3000円台を回復する見通し。円安の進行や 米景気指標が事前予想を上回ったことから、輸出関連を中心に全面高の展開と なりそう。金融不安の後退観測により、特に銀行株は上昇率が高くなる。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「米景気指標が足元 で予想を上回ってきている。内需と外需の主力株を中心に日経平均は1万3000 円-1万3300円での動きとなりそうだ」と予測した。西氏によると、オプシ ョン市場からの判断でも先行きを強気に見ている投資家が増えており、「きょ うの最大のポイントは売買を伴ってくるか」だという。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の1日清算値は1万3245 円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万2680円)に比べて565円高。

円安と米ISM製造業

外国為替市場で急激な円安が進んでいる。証券大手リーマン・ブラザー ズ・ホールディングスやスイスの銀行最大手UBSの増資により、金融不安が 後退。低金利の円で資金を調達し、高金利通貨で運用するキャリー取引が活発 化している。このため、対ドルで102円台までの円安が進んでいる。

また、米供給管理協会(ISM)が1日に発表した3月の製造業景況指数 は48.6と、前月の48.3からやや上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミスト予想中央値47.5は上回った。新規受注が低下するといった 一面もあるものの、「急激な景況感の悪化は避けられた」(クレディ・スイス 証券の市川眞一ストラテジスト)との見方が出ている。

日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業・製造業の08 年度の想定為替レートは対ドルで109円21銭。円高の進行と米景気懸念が企 業業績の不透明感につながっているだけに、過度の不安感が後退することでト ヨタ自動車など輸出関連中心に買いが先行しそうだ。

米主要株価3指数の終値は、S&P500種株価指数終値が前日比47.48ポ イント(3.6%)高の1370.18、ダウ工業株30種平均は同391.47ドル (3.2%)高の12654.36ドル、ナスダック総合指数は83.65ポイント (3.7%)高の2362.75。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は 10対1だった。

VIX指数は2月下旬来の低水準

株価の予想変動率の指標で投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取 引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX指数)の1日終値は前日比

2.93(11%)低下の22.68となり、2月26日以来の低水準まで落ち込んだ。 3月17日には直近高値32.24を付けていた。

銀行株は上昇率拡大も

全面高の中でも、みずほフィナンシャルグループなど銀行株は上昇率が高 くなる可能性がある。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスやUBSの増 資はきのうの取引時間中にすでに伝えられていたものの、リーマンは需要旺盛 で増資額をその後に積み増し。さらに1日のクレジット・デフォルト・スワッ プ(CDS)市場では、UBSの債務の保証コストが低下した。海外市場の評 価が確認されたことで、あらためて金融不安が後退しそうだ。

米国の預託証書(ADR)市場では、みずほフィナンシャルグループが1 日の東京市場終値比5.6%高、三菱UFJフィナンシャル・グループが5.3% 高、三井住友フィナンシャルグループが4.5%高となっている。きのうの米国 株市場でも、S&P500種の業種別10指数で金融株は前日比7.5%高と上昇率 が最大だった。

富士重や西松屋チェが上昇公算

個別に材料が出ている銘柄では、トヨタ自動車が出資比率を現在の8.7% から17%程度に引き上げる方針を固めたと2日付の日本経済新聞が報じた富士 重工業、09年2月期営業利益を前期比10%増と予想した西松屋チェーンなど が上昇する公算。

半面、原材料高などから08年3月期連結営業利益が従来計画を下回った もようの日清オイリオグループ、減損処理などが響いて08年3月期の連結純 利益予想を減額した熊谷組、08年3月期決算時に投資有価証券評価損22億 4500万円を特別損失として処理する方針の第一興商などが業績懸念で下落の見 込み。

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