NY外為:ドルが対ユーロで急伸-UBSやリーマンの増資好感(3)

ニューヨーク外国為替市場ではドルがユーロ に対してほぼ2週間ぶりの大幅高。スイスの銀行UBSと米証券リーマン・ブ ラザーズ・ホールディングスの増資が好感され、投資家の米金融機関に対する 信頼が回復した。

ドルは年初来、ユーロに対して7%下落していたがこの日は1.2%上昇した。 円に対しては2.3%値上がりした。対スイス・フランでは2.1%上げた。一部投 資家が信用市場の損失は減少するとの見方を示したことから、ドル買いが膨ら んだ。円はユーロに対してほぼ1カ月ぶり安値に下落、株高を受けてトレーダ ーが低金利の円で資金を調達し、高金利通貨で運用するキャリー取引を活発化 させたのが背景。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フラヌロビ ッチ氏は、「テーブルがひっくり返ったようなものだ。リーマンのニュースは 米国内で起きている問題への対処が成果を上げていることを示している」と述 べた。

ニューヨーク時間午後4時12分現在、ドルはユーロに対して1ユーロ=

1.5601ドルまで上昇。前日は1.5788ドルだった。ドルは円に対して101円98 銭と、前日の99円69銭から上昇した。一時は3月12日以来の高値となる102 円16銭まで買い進まれる場面もあった。円はユーロに対し1ユーロ=159円05 銭と、前日の157円40銭から下落した。一時は3月5日以来の安値となる159 円21銭まで下落する場面もあった。

円が下落、韓国ウォンは上昇

日銀の発表した3月企業短期経済観測調査(短観)で景況感が4年ぶりの低 水準を示したことから、利下げ観測が強まり、円は主要通貨すべてに対して下 落した。

一方、韓国ウォンはドル対して1.2%上昇。主要通貨の中では対ドルでの値 上がり率が最高だった。同国の3月のインフレ率が予想を上回ったことから、 韓国の中銀はインフレ抑制のために通貨上昇を容認するとの観測が広がった。

豪ドルはドルに対して0.7%下落。オーストラリア準備銀行が政策金利を

7.25%で据え置いたのが背景。同銀は「需要の伸びが緩やかになり、これがイ ンフレ圧力を緩和させる」と説明した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は

1.1%上昇して72.563と、12月14日以来の高い伸びだった。トレーダーの間で 米利下げ観測が後退した。3月17日には過去最低の70.698まで下げた。

スイス・フランも安い

円は韓国ウォン、南アフリカ・ランドおよびブラジル・レアルに対して3% 以上の値下がりだった。キャリー取引の資金調達通貨として利用されるスイ ス・フランも主要通貨の大半に対して下落した。

ドルはスイス・フランに対しては1.0136フランまで上昇。UBSは150億ス イス・フランの増資計画を発表するとともに、190億ドルの追加評価損を計上 することを明らかにした。これで同行の評価損は2007年7-9月期からこれ までに計約380億ドルに達した。

金利先物市場動向によると、4月30日の連邦公開市場委員会(FOMC) でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が0.5ポイント引き下げられる確 率は30%となっている。前日は52%だった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE