短観:展望リポートは下方修正へ、利下げリスク増す-BOA藤井氏(2)

バンク・オブ・アメリカグローバル為替・金 利・商品戦略部の藤井知子日本チーフエコノミスト兼ストラテジストは1日、 ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、日本銀行が同日発表した企業 短期経済観測調査(日銀短観、3月調査)の結果を受け、30日公表の「経済・ 物価情勢の展望(展望リポート)」では、景気回復の基本シナリオの下方修正が 必要になると指摘し、日銀の金融政策については、現段階では政策金利据え置 きが基本シナリオながら、利下げの可能性は高まったと言わざるを得ないと語 った。コメントの詳細は以下の通り。

日銀短観について:

「景況感、収益、設備投資計画は若干予想よりも弱めで、全体的に景気悪 化が加速度的に進みつつある。特に設備投資計画がマイナスに出たのは衝撃的 だ。企業がすでにリストラ体制に入りつつあるということであれば、この先、 景気の下振れリスクがある」

「雇用人員判断では大企業・全産業でまだ不足ということなので、日銀が 今すぐ何かを決断するというところまででもない。ただ、展望リポートでは基 本シナリオの何らかの下方修正が必要ではないか。当然ながら、利下げ期待も 強まる方向だ」

「為替の想定レートは109円21銭と実勢に追いついていない。それでゼロ・ プロフィットだから、これより円高だと減益になるかリストラするかだが、リ ストラをすると、景気が余計ひどくなるという悪循環になるので、景気には厳 しい」

展望リポートの注目点と金融政策見通し:

経済成長率について、「これでトレンドを上回ると言われても、マーケット は逆に不信感を持つので、若干の下方修正が必要ではないか。年度を通じてと いうのは嫌がるかもしれないが、『当面は下振れ』ということは認めざるを得な いだろう。問題はスタンスをどうするか。金利を上げていくという文言を残す のかどうかだが、よほど長期に書き換えないと難しいという感じがする」

「金融政策については、据え置きを基本シナリオとしつつも、利下げのリ スクが増していることは事実だ」

為替相場への影響:

「為替は株式を通じた反応を見ないといけないので、一方的な円安かとい うとそれもちょっと見づらい。株が下がり、リスク回避で外に自由に資本が出 て行かなくなると、日本は経常黒字国なので、円高になる可能性がある。あと は、ドル・円はアメリカ次第だ」

「為替は、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)にストレートに反 応しづらくなっているので、リスク許容と両にらみでいかなければならない」

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