スイスのUBS:オスペル会長退任へ-追加評価損は190億ドル(5)

スイスの銀行大手UBSは1日、190億ドル (約1兆9000億円)の追加評価損を計上し、2008年1-3月(第1四半期) が赤字となることを明らかにした。これとともに、マルセル・オスペル会長(58) が退任することも発表した。

同行はまた、150億スイス・フラン(約1兆5000億円)の増資計画を明 らかにした。先に調達した130億スイス・フランに加えさらに資本を増強する。 評価損により、第1四半期は120億スイス・フランの赤字となった見込みだと いう。米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連の損失が響き、 2四半期期連続の赤字となった。業績不振のなかで一段の人員削減も実施する。

オスペル会長の後任には法務顧問のピーター・カーラー氏(58)が就任す る。UBS株は1日のスイス市場で一時10%高となった。

アリアンツ・グローバル・インベストメントで運用に携わるヨルグ・ドゥ ブリーズヒッペン氏は「UBSは水面下で不良資産処理を急いでいたらしい。 増資でしっかりした基盤を回復するだろう」と話した。

チューリヒ時間午前10時(日本時間午後5時)現在、UBS株は1.82フ ラン高の30.68スイス・フラン。年初来では41%下落している。

第1四半期の評価損は、メリルリンチやオッペンハイマーのアナリストが 予想していた110億ドルを上回った。

UBSによると、同行の自己資本比率は基本的項目(Tier 1)で増資後、 約10.7%となる。

会長交代

01年4月以来会長を務めるオスペル氏は、合併によって現在のUBSを誕 生させた立役者でもあった。同会長は、今月23日の株主総会で1年の任期につ いて再任を求めるとみられていた。同会長は1日の発表文で、現在の「状況に ついて最終的な責任は私にある」として、「今までに取った措置と年次株主総 会で提案する予定の方針、これまでの経緯から得た教訓に沿って行った措置に より、私にできることはすべてしたと思う」と述べた。

オスペル会長の下でUBSは既に、シンガポールと中東の投資家から130 億スイス・フランの出資をあおぎ、資本を増強している。

カーラー氏は01年に法律事務所からUBSに転じ、02年以来取締役会メ ンバー。オスペル会長は電話会議で「国際金融市場とUBSに関する豊富な知 識」が後継指名の理由だと説明した。

UBSの07年10-12月(第4四半期)は125億スイス・フランの赤字と、 銀行業界で過去最悪の赤字だった。マルセル・ローナー最高経営責任者(CE O)は、08年も「困難な年」となると述べていた。

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