スイスのUBS:オスペル会長退任へ、評価損は190億ドル(4)

スイスの銀行大手UBSは1日、2008年 1-3月(第1四半期)に190億ドル(約1兆9000億円)の評価損を計上し、 同四半期が赤字となることを明らかにした。これとともに、マルセル・オスペ ル会長が退任することも発表した。

同社はまた、150億スイス・フラン(約1兆5000億円)の増資の計画を 明らかにした。評価損により、第1四半期は120億スイス・フランの赤字と なった見込みだという。米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン 関連の損失が響き、2期連続の赤字となった。

オスペル会長の後任には法務顧問のピーター・カーラー氏が就任する。U BSは米シティグループやメリルリンチに続き、サブプライム関連の評価損で 2回目の増資が必要となった。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員・株式運用第2部長は、評価損計 上と増資計画の同時発表はUBSが不良資産の処理を加速させていることを示 唆する点で良いニュースだとコメントした。一方で、まだ出口は見えないとの 認識を示した。

第1四半期の評価損は、メリルリンチやオッペンハイマーのアナリストが 予想していた110億ドルを上回った。

10年前に合併によるUBSの誕生を主導したオスペル会長は、4月23日 の株主総会で1年の任期について再任を求めるとみられていた。同会長はこの 日の発表文で、現在の「状況について最終的な責任は私にある」として、「今 までに取った措置と年次株主総会で提案する予定の策、これまでの経緯から得 た教訓に沿って行った措置により、私にできることはすべてしたと思う」と述 べた。

同会長の下でUBSは既に、シンガポールと中東の投資家から130億ス イス・フランの出資をあおぎ、資本を増強している。

UBSの07年10-12月(第4四半期)は125億スイス・フランの赤字 と、銀行業界で過去最悪の赤字だった。マルセル・ローナー最高経営責任者 (CEO)は、08年も「困難な年」となると述べていた。

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