東京外為:円がもみ合い、日銀短観後の株価動向を警戒-99円台後半

朝方の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=99円台後半でもみ合い。この日は日本銀行が企業短期経済観測調査 (短観)を発表するが、景況感の大幅な悪化が見込まれており、円の支援材料 になりにくい。半面、景気の先行き不安が増幅して株安につながれば、リスク 投資を敬遠する動きが促される可能性があり、他通貨に流れていた資金が円に 戻る展開も警戒される。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の井上英明グループマネージャーは、「流 れ的にはきのうから特に対ユーロでやや円安の動きが続いているので、短観で 悪い数字が出れば、ドル・円ももう一度100円に乗せる可能性は十分ある」と みている。ただ、短観については悪い方向で織り込んでいるため、悪さの度合 いにもよるが、それほど大きなインパクトはない可能性もあるとみている。

大企業・製造業DIは大幅悪化へ

日銀はこの日の午前8時50分に3月調査の短観を発表する。ブルームバー グ・ニュースがまとめた市場予想では、景気が「良い」と答えた企業の割合か ら「悪い」と答えた割合を引いた大企業・製造業の業況判断指数(DI)はプ ラス13と、昨年12月の前回調査時のプラス19からは大幅な悪化が見込まれて いる。

また、大企業・非製造業のDIも12と、前回調査時の16から悪化する見 通し。さらに、先行きについては、大企業・製造業のDIはプラス9、大企業・ 非製造業がプラス10と、弱気姿勢が進む可能性が警戒されている。

ドル・円相場は前日の取引で日本の年度末の需給要因などから、一時100 円19銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)までドル高・円安が進行。 その後は海外時間にかけて99円台前半まで円が値を戻す場面もみられたが、米 国株が底堅い推移となったことから、円買いも続かず、99円台後半でこの日の 東京時間の取引を迎えている。

早朝には一時99円96銭まで円が水準を切り下げているが、短観発表後の 日本株の動向次第では、再び円に上昇圧力がかかる可能性もありそうだ。

米ISMを警戒

一方、シカゴ購買部協会が前日に発表した3月のシカゴ地区の製造業景況 指数(季節調整済み)は48.2と、前月の44.5から上昇。ブルームバーグ・ニ ュースが実施したエコノミスト調査の予想中央値46.0も上回った。

3月31日の米金融市場では、市場を上回る同指標の結果を好感して株価が 上昇。半面、引き続き製造業活動の拡大と縮小の境目を示す50を割り込んでい ることから、債券は買われ、10年債の利回りは4年半ぶりの低水準に接近して おり、ドルに強気の見方が醸成されにくい面も残る。

この日の米国時間には、供給管理協会(ISM)が3月の製造業景気指数 を発表する。サブプライム(信用力の低い借り手向け)住宅ローンから派生し た景気の先行き不透明感が根強いなかで、製造業部門の弱気姿勢が示される可 能性があることから、ドルの上値は抑えられそうだ。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Norihiko Kosaka

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