日本株は反発見通し、米金融改革案に期待で輸出や金融高い-短観注視

名実とも新年度相場入りとなる東京株式相 場は、反発する見通し。米国で金融規制改革案が発表され、金融市場の信頼感 回復につながるとの期待からトヨタ自動車など輸出関連、三菱UFJフィナン シャル・グループなど金融株中心に買いが先行しそう。取引開始前に発表され る日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)の内容も注視される。

ドイツ証券の下出衛チーフ・エクイティ・ストラテジストは、「海外市場 を受けて堅調にスタートすると予想されるが、短観の内容によって相場全体や セクター動向に影響が出るだろう」と予測した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の3月31日清算値は1 万2705円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万2490円)に比べて215円 高だった。

米金融株指数が反発

ポールソン米財務長官は3月31日、世界大恐慌以降で最も広範に及ぶ金 融規制改革を提案した。機能強化によって米連邦準備制度理事会(FRB)が 「市場安定」を監督することになり、これまでに比べて柔軟性が高く、市場の 混乱により効果的に対処できる構造だと同長官は指摘。「市場の混乱は不可 避」だとして、これに備えて監督システムを強化する必要があると主張した。

31日の米国株市場では、同案が金融市場の信頼感回復に役立つと評価され、 シティグループやJPモルガン・チェースなどの銀行株が上昇。S&P500種 の金融株指数は前週末比0.9%高と5日ぶりに小反発した。信用収縮が実体経 済へ与える過度な警戒が和らぎ、東京市場でも輸出関連株や金融株にきょうは やや買いが増加する可能性がある。

また、シカゴ購買部協会が発表した3月のシカゴ地区の米製造業景況指数 (季節調整済み)は48.2と、前月の44.5から上昇。ブルームバーグ・ニュー スによるエコノミスト調査の予想中央値46.0も上回った。製造業の活動は軟 調ながら、ドル安を背景とした輸出が下支え役となっていることが示された。

米主要株価指数の終値は、S&P500種株価指数が前週末比7.48ポイント (0.6%)高の1322.70、ナスダック総合指数は17.92ポイント(0.8%)高の

2279.1だった。

短観は悪化予想

一方、午前8時50分には3月調査の日銀短観が明らかになる。ブルーム バーグの事前調査では、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答 えた割合を引いた業況判断DIは、大企業・製造業がプラス13、大企業・非製 造業がプラス12と、いずれも昨年12月の前回調査の実績(プラス19、プラス 16)から悪化が予想されている。大企業・全産業の08年度設備投資計画は前 年度比0.1%増が見込まれている。

ドイツ証の下出氏によると、「5-6ポイント程度のDI悪化は織り込ん でいることから、どの程度予想に比べてかい離するかが重要」だそうだ。新年 度相場入り後も投資家の企業収益に対する不透明感は根強いだろうとし、「08 年度の想定為替レートと企業収益計画が注目される」(同氏)としていた。

資源株は下落も

全般は堅調が予想される中にあって、大手商社株や非鉄金属株などの資源 株には下落する懸念がある。米国の景気減速で在庫が増加するとの思惑から、 31日のニューヨーク原油先物相場は前週末比4.04ドル(3.8%)安の1バレル =101.58ドルと大幅に続落した。金先物相場も下落しており、高騰が顕著だっ た商品市場の基調変化が売り材料視されそうだ。

三菱Uニコや太平洋セメは上昇公算

個別に材料が出ている銘柄では、米クレジットカード大手のビザ(VIS A)の株式公開に伴い、連結ベースで265億円の特別利益が発生する三菱UF Jニコス、中期計画の最終年度に当たる10年度の連結営業利益予想を07年度 見通しに比べて41%の上積みを狙う太平洋セメントなどが上昇の見込み。

半面、業績予想を引き下げた千代田化工建設や住友化学、味の素、フジク ラなどは軟調な展開が予想される。ゴールドマン・サックス証券が投資判断を 引き下げた松下電器産業やシャープ、村田製作所といった、民生エレクトロニ クスや電子部品も個別で下落しそう。

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