東京外為:円下落、期末需給で100円台も-イベント控え午後は下げ渋り

週明けの東京外国為替市場では、円が下落。 年度末に絡んだ需給の傾きを背景に、朝方は円売りが優勢となり、対ドルでは 一時、1ドル=100円台前半と前週末のニューヨーク時間遅くに付けた99円23 銭からは1円近く円安が進んだ。ただ、週内に米経済指標の発表など注目イベ ントを多数控え、売り一巡後は様子見姿勢が広がり、円は徐々に下げ渋る格好 となった。

みずほコーポレート銀行国際為替部の加辺猛参事役は、「期末日というこ とで特に公示前後の需給が注目されたが、結果的に大幅なドル不足で、ドル・ 円を中心に非常にドルが良く買われていた」と、朝方の動きを説明。その上で、 目先については、悪材料が出るとドルが売られやすいという地合いは変わらず、 需給面でのドル買いも減っているため、ドルが売られる場面も想定されるが、 「基本的にはイベント待ちという状況」になるとみている。

期末要因で円が乱高下

週明け早朝の取引では、米国株の軟調推移を背景に円が買われた前週末の 買いが市場の流れを受け継ぎ、円買いが先行。朝方発表されたニュージーラン ドの経済指標が予想を下回ったことから、対ニュージーランド・ドルで円が買 われたこともあり、ドル・円は1ドル=99円台前半から一時、98円82銭(ブ ルームバーグ・データ参照、以下同じ)まで円高に振れた。

その後は年度末に絡んだ円売り需要により相場は反転し、公示仲値が設定 される午前10時ごろにかけては一時、100円19銭まで円売りが進行。しかし、 仲値通過後は売りも一巡し、午後にかけては日本株やアジア株の下落を背景に、 投資リスクを軽減する動きから円はじりじりと下げ幅を縮小。一時は99円台半 ばまで値を戻す場面も見られた。

ユーロ・円も朝方にいったん1ユーロ=156円06銭まで円が買われた後、 仲値にかけては一時、158円14銭まで円が下落。しかし、円売りもそこまでで、 午後にかけては157円台半ばから前半でもみ合う格好となった。

三菱東京UFJ銀行市場業務部の佐原満上席調査役は、期末ということで、 国内輸出入企業の需給に加えて、「期末特有のヘッジの買戻しやM&A(合併・ 買収)に絡むフローなどが結構、多い」と説明。その上で、「期末の投信の設 定などを見ても、基本的に小粒に終わっており、日本の投資家も委縮している ため、年度初めの新規投資の円売りはあまり出ないのではないかとみている」 と語っていた。

一方、朝方発表された日本の鉱工業生産指数は2月に前月比1.2%低下し、 事前予想(同2%低下)を上回ったが、年度末で需給中心の相場展開となる中、 市場の反応は限られた。

イベントが目白押し

米国では今週、この日発表される3月のシカゴ購買部協会景気指数を皮切 りに、ISM(米供給管理協会)の景況指数、週末の雇用統計と主要経済指標 の発表が相次ぐ。また、31日にはポールソン米財務長官が金融市場について講 演を行うほか、2日にはバーナンキFRB議長が米上下両院合同経済委員会(J EC)で証言する予定で、「内容次第でドルは上下どちらにも動く可能性があ る」(みずほ信託銀行資金証券部・金子和広調査役)。

さらに、4月は11日にワシントンで7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G 7)が開かれるほか、欧米金融機関の決算発表も予定されており、米国のサブ プライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題に端を発した信用収縮問題 は1つの山場を迎えることになる。

一方、国内では1日に日本銀行が企業短期経済観測調査(日銀短観)を公 表するが、予想以上の景況感悪化となれば、日銀の利下げ観測が台頭する可能 性がある半面、日本株の下落が投資家のリスク許容度を低下させ、円買いを誘 発させる可能性もある。

また、欧州では31日に2月のユーロ圏マネーサプライ(M3)や3月のユ ーロ圏消費者物価指数が発表される。欧州中央銀行(ECB)の当局者がイン フレ警戒発言を繰り返す中、強めの数字が出れば、ECBの早期利下げ観測が 一段と後退し、欧米金利見通し格差からユーロ買い・ドル売りが進む展開も予 想される。

ユーロ・ドル相場は、前週後半からのもみ合い相場が続き、週明けの東京 市場でも1ユーロ=1.57ドル後半から1.58ドル前半のレンジで一進一退の展開 となった。

ソシエテ・ジェネラル銀行外国為替営業部の湯本健一ヴァイスプレジデン トは、「今週は世界的にずいぶん指標が出るので、これを材料としてマーケッ トのバイアスが決まってくる」と予想。その上で、「地合いとしてもともとド ル売りなので、それがどの程度行くかということにはなるが、ドルの上値の重 たい状況は続く」とみている。

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