米国債見通し:2年債利回りは1.5%に低下へ-相場上昇はまだ終了せず

米国債利回りを最も的確に予想している人 たちは、1995年以来で最も好調なスタートとなった米国債の上昇局面が終了し たと宣言するには時期尚早だと指摘している。

ゴールドマン・サックス・グループとバークレイズ・キャピタルによると、 先週時点で1.65%だった2年債利回りは7月までに1.50%に低下する見通し。昨 年末時点は3.05%だった。現時点までに利回りが2.5%未満になると年初時点で 予想していたのは、プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)20 社のうち2社だけだった。

ここ1年で評価損や信用市場での損失が2080億ドル(約20兆7000億円) 強に上っている状況から、米経済がすでにリセッション(景気後退)入りしてい る可能性に投資家の関心がシフトするなかで、国債への需要は高まる見通しだと、 ゴールドマンのジャン・ハッチウス氏やバークレイズのマイケル・ポンド氏は指 摘する。

FAFアドバイザーズで短期国債の運用に携わるワンチョン・クン氏は「最 悪期は終わっていないと思う」と指摘する。「深刻で長期のリセッションを回避 できるかもしれないが、景気持ち直しのペースはなお低調だろう」とみる。

ハッチウス氏は「信用収縮の効果だけで国内総生産(GDP)成長率は2ポ イント押し下げられる」と試算している。商務省が27日発表した2007年10- 12月(第4四半期)の米実質GDP確定値は前期比年率0.6%増加だった。

キャンター・フィッツジェラルドによると、先週の2年債利回りは5ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇で終了。17日に付けた年初来低水準の

1.24%から上昇した。米政府は先週、2年債(表面利率1.75%、2010年3月償 還)280億ドルを起債した。利回りは03年以来の低水準付近となったものの投 資家の買い意欲は強く、応札倍率は2.44倍と、昨年10月に財務省が実施した入 札以来で最大だった。

アトランタ連銀のロックハート総裁は先週、「米経済は景気減速局面にあり、 過去のリセッション入り間際の状況と似ている」と言明。「軟調だった昨年第4 四半期に続き、今年1-3月(第1四半期)は成長率がプラスになっても、小幅 なものにとどまるだろう」との見解を示した。

ブルームバーグ調査の予想によると、米金融当局は現在2.25%のフェデラル ファンド(FF)金利の誘導目標を6月末までに1.75%に引き下げる見通しだ。

エコノミストらは、比較的年限の短い米国債についてますます強気になって いる。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの米国担当チーフエコノミスト、 イーサン・ハリス氏が利回り予想を1.45%と、2月末時点での予想(2.1%)か ら引き下げたほか、ハイ・フリクエンシー・エコノミクスのイアン・シェファー ドソン氏は利回り予想を1.5%と、これまでの1.9%から下方修正した。バンク・ オブ・アメリカ・セキュリティーズのシニアエコノミスト、ピーター・クレツマ ー氏も予想を1.2%(従来は2.15%)に後退させた。

バンガード・グループ(ペンシルベニア州バレーフォージ)で米国債運用を 手がけるデービッド・グロック氏は、景気減速で米金融当局は1.5%まで利下げ するだろうと述べ、金融当局が「インフレへの集中を弱め、経済成長に一段と集 中するこ とになろう」との見方を示した。

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