【TOPIX07年度騰落率】上昇1位はドワンゴ、下落はサンフロ不

東証株価指数(TOPIX)採用銘柄の2007 年度(07年4月1日-08年3月31日)の上昇率1位は携帯電話コンテンツ機 能付きの動画投稿サイト「ニコニコ動画」を手がけるドワンゴだった。年度後 半に世界景気に対する不透明感が高まったことから、収益が世界の景気動向に 左右されにくいゲームやネット関連株に投資家の資金が向かった。一方、サン フロンティア不動産が下落率1位になるなど、収益不安が高まった不動産関連 株が軒並み急落した。

今年度は、家庭用ゲーム機器向けのソフトウエアを開発するカプコン、イ ンターネット上でオークションやショッピングサイトを運営するディー・エヌ・ エーなど、携帯コンテンツやゲーム関連株の上昇が目立った。住信アセットマ ネジメント株式運用部の吉田大介 シニアファンドマネージャーは、米サブプラ イム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を受けて株式相場が急落するな か、「世界経済への先行き懸念から、同問題の影響を受けにくい銘柄が注目さ れた」と話す。

半面、急激な地価上昇への警戒と、外国人投資家離れが懸念された不動産 関連株の下げが目立った。サブプライムの影響のほか、「資材価格の上昇、建 築基準法の改正による新設住宅着工の落ち込みなど複合的な要因が重なった」 (吉田氏)ようだ。

3月31日のTOPIX終値は1212.96ポイントで、07年度の騰落率は29.2% のマイナスとなった。構成銘柄1723銘柄の騰落状況は、上昇136銘柄に対して 下落が1565と、11.5倍に達した。変わらずまたは比較できずは22。

ドワンゴ-「ニコニコ動画」が人気化

上昇率が2.3倍で1位のドワンゴは、ウェブサイト上で再生される動画にコ メントを付けられる「ニコニコ動画」の会員数が増加傾向にあるうえ、バナー 広告やアフィリエイトなども業績拡大につながるとの期待感が強い。昨年3月 に本格スタートした「ニコニコ動画」のID登録者数はこの3月20日に600万 人を突破し、会員数増加に勢いがついている。

上昇率2位のきもとも携帯ゲーム機で業績を伸ばしている企業だ。携帯電 話のスマートフォン向けのパネル需要急増を受けて、タッチパネル用のハード コート・フィルムが好調で、業績は当面拡大基調が続くとの期待が強い。同3 位の日本農薬は、バイオエタノールの需要増加に伴う農薬市場の拡大期待で買 われたようだ。

建築基準法改正で不動産関連が急落

下落が目立ったのが不動産関連株。1位のサンフロンティア不動産をはじ め、創建ホームズが4位、ジョイント・コーポレーションが5位など、下落率 上位10銘柄のうち7銘柄が不動産関連株となった。昨年6月施行の改正建築基 準法によって住宅着工が落ち込むという収益環境の悪化を受け、投資資金が流 出した。国土交通省が31日発表した2月の新設住宅着工戸数は前年同月比5.0% 減の8万2962戸と、8カ月連続で減少した。

サンフロンティア不動産の株価は3月28日に2万8350円まで下落し、昨 年11月1日の26万9000円からわずか5カ月で90%近く下げた。同社の広報担 当によると、これまで積極的に不動産を購入していたファンドが、融資の厳格 化によって2月以降急激に購入を減らしたという。このため同社は3月13日に 08年3月期の業績予想を下方修正。連結営業利益を前期比24%減の66億円と、 従来計画を41億円減額修正し、上場来で初めて減益に転じることとなった。

下落率2位のNISグループは、貸出金利の引き下げに備えた引き当て強 化や、リストラ費用などの計上により、07年4-12月期の連結純損益が赤字に 転落した。武富士やプロミスなども大きく下落しており、東証1部その他金融 指数は33業種中で下落率1位。

<TOPIX構成銘柄の07年度上昇率ランキング>
順位   銘柄名      (コード)              株価/変化率      時価総額
 1)ドワンゴ        (3715)         343000円/135%      698億円
 2)きもと         (7908)            1407円/107%      385億円
 3)日本農薬       (4997)             919円/105%      644億円
 4)第一中央汽船   (9132)             712円/103%     1876億円
 5)カプコン       (9697)            3400円/101%     2258億円
 6)古河電池       (6937)             413円/ 99%      135億円
 7)日本電工       (5563)             952円/ 79%     1051億円
 8)ウェザーニューズ(4825)            975円/ 77%      115億円
 9)マルエツ       (8178)             919円/ 77%     1185億円
10)ディー・エヌ・エー(2432)         628000円/ 65%     3052億円

<TOPIX構成銘柄の07年度下落率ランキング>
順位   銘柄名     (コード)              株価/変化率     時価総額
 1)サンフロ不動産 (8934)           29050円/-90%        96億円
 2)NISグループ (8571)             148円/-89%       364億円
 3)Gウィル   (4723)           12940円/-86%       326億円
 4)創建ホームズ   (8911)           23120円/-86%        31億円
 5)ジョイント     (8874)             643円/-86%       282億円
 6)T&Gニーズ   (4331)           10830円/-85%        78億円
 7)ゼファー       (8882)           49300円/-82%        147億円
 8)藤和不動産     (8834)             120円/-81%        185億円
 9)ゼクス         (8913)           38000円/-80%        85億円
10)シーズクリエイト(8921)          14020円/-80%        36億円

-- Editor:Makiko Asai

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