米国債(28日):10年債上昇、個人消費支出の鈍化とインフレ指数好感

米国債市場の10年債相場は上昇。 朝方発表された2月の米個人消費支出(PCE)が鈍化し、インフレ指 数も予想を下回ったことから堅調となり、週間ベースでの値下がり幅を 切り詰めた。

インフレ期待に敏感に反応する長期債への志向を反映し、2年債に 対する10年債の上乗せ利回りは大幅縮小した。また、米連邦準備制度理 事会(FRB)の銀行間貸し出し支援策が昨年以来続いている信用市場 のひっ迫緩和に役立っているとの観測を背景に、2年債相場の上昇は限 られた。

モルガン・スタンレーの債券ストラテジスト、ケビン・フラナガン 氏は「恐らく今の状況では、一部のFRB高官が表明していたほど困難 なインフレシナリオではなさそうだ」と指摘。「債券相場の今後にとっ ても建設的な展開だ」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 4時16分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)低下し3.45%。10年債価格(表面利率3.5%、2018 年2月償還)は前日比5/8近く上昇し、100 13/32。2年債利回りは前日 比3bp低下の1.65%。

米商務省が発表した2月の個人消費支出(PCE)は前月比で

0.1%増加と、ここ1年余りで最も遅いペースに鈍化した。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値(0.1%増)と一致した。 前月は0.4%増だった。3月のロイター・ミシガン大学消費者マインド 指数(確報値)は約16年ぶりの低水準だった。

流動性懸念

FRBは27日、いわゆるディスカウント・ウィンドウ(連銀貸し出 し)を通した大手証券への貸出残高が26日時点で前週水準から大幅に増 加していると明らかにした。これを受けて、銀行各行が引き続き資金を 必要としているとの見方が強まった。

米国大和証券の債券部門責任者、レイモンド・レミー氏は「市場の 主要な懸念は流動性ならびに期末だ」と述べた。その上で、米国債相場 は続伸するだろうとの見方を示した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目するインフレ指数である 食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.1%上昇、前年 同月比では2%上昇した。エコノミスト予想は前年比2.1%上昇、1月 の速報値は前年比2.2%上昇だった。

利回り曲線の平たん化

2年債に対する10年債の上乗せ金利は1.80ポイントに縮小した。 前日は1.84ポイントだった。先週末には1.74ポイントまで低下してい た。

2年債利回りは週間ベースで6bp上昇。2003年以来の低水準を付 けた今月17日の1.24%から上昇している。

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