3月27日の海外株式・債券・為替市場(2)

(米国市場を更新します)

○米国株:続落。午前に発表された2007年第4四半期の実質国内総生産(GD P)で予想以上の個人消費の伸びが示されたが、金融機関やテクノロジー企業の 業績先行きをめぐり懸念が広がり、支援材料にはならなかった。

ソフトウエア大手オラクルは昨年11月以来の大幅安。同社07年12-2月 期の売上高がアナリスト予想を下回ったのが嫌気された。検索大手グーグルは2 月の広告クリック件数の伸び悩みが売り材料となり値下がりした。金融のリーマ ン・ブラザーズ・ホールディングスはオプショントレーダーが売りに傾けたこと から大幅安となった。同業のバンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガン・ チェースも大手銀に対する利益見通し下方修正が材料視され下げた。

パトナム・インベストメンツのケビン・ディブニー氏は、「金融セクターに はまだ不透明な要素が多くある。このため向こう1年間にわたり向かい風はさら に厳しくなる可能性がある」と語った。

S&P500種株価指数は前日比15.37ポイント(1.2%)下げて1325.76。 ダウ工業株30種平均は同120.4ドル(1%)安の12302.46ドル。ナスダッ ク総合指数は43.53(1.9%)下落して2280.83。ニューヨーク証券取引所(N YSE)の騰落比率は1対3。

米商務省が発表した07年第4四半期(10-12月)のGDP(季節調整済み、 年率)で個人消費は2.3%増加した。また米労働省が発表した22日に終わった 1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は予想外に減少した。

オラクル、グーグル

オラクルは7.2%安。S&P500種株価指数の銘柄のうちマイナス寄与度で 最大だった。同社は前日、米リセッション(景気後退)入り懸念を背景に顧客が 技術投資を控えていると述べた。オラクルが発表した07年12月-08年2月(第 3四半期)決算は、買収した企業の保守契約からの収入を加えた売上高が53億 7000万ドルと、アナリスト予想平均(54億1000万ドル)を下回った。

ブルームバーグがまとめたデータによるとS&P500種採用企業の昨年第4 四半期利益は前年同期比ほぼ23%減、特に金融機関の業績が低迷した。金融機関 を除くと、利益は約16%の増益となった。

グーグルも下落。同社の2月のスポンサーリンク(検索結果とともに表示さ れる4行の文字広告)のクリック件数は前年同月比3%増の5億1500万件だっ た。調査会社コムスコアが26日、リポートを発表した。昨年10-12月期は25% 増加したが、1月には横ばいに減速していた。

BOAなど金融株

バンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガンを中心に金融株が下落。 リーマン・ブラザーズのアナリストは米大手銀および中堅銀の08年の1株当た り利益見通しを7%引き下げた。

メリルリンチも安い。サンフォードCバーンスティーンはメリルリンチが保 有する債務担保証券(CDO)の評価額を45億ドル引き下げ、2008年1-3月 期が赤字となるとの見通しを示した。

この日はS&P500種の産業別10指数のうち9指数が下落した。

○米国債:相場は反落。この日発表された2007年第4四半期(10-12月) の個人消費が前回発表から上方修正されたことに加え、午後に実施され た米財務省5年債入札(規模180億ドル)で需要が低下したことなどを 背景に、債券相場は3営業日ぶりに反落した。

朝方発表された先週の週間失業保険新規申請件数が減少したことも 手がかりとなり、売られた。さらに、ニューヨーク連銀が実施したター ム物証券貸与ファシリティー(TSLF)第一回入札(750億ドル規 模)の需要が弱かったことから米国債の下落幅が拡大した。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 4時5分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)上昇し3.54%。10年債価格(表面利率3.5%、2018 年2月償還)は前日比約20/32下落し、99 21/32。2年債利回りは

1.7%。

この日の第一回TSLFではプライマリーディーラーに対し、25種 類の米財務省証券の入札が実施された。FRBは今月11日、TSLFを 通して総額2000億ドルの資金供給計画を明らかにしていた。

ストーン&マッカーシー・リサーチ(ニュージャージー州スキルマ ン)のプリンシパル、ウォード・マッカーシー氏は、「今回の結果では、 第一回TSLF入札が大盛況とならなかったことから、金融ストレスが 懸念されたほど深刻ではないことを示唆している」との見方を示した。

26日時点で、FRBによるディスカウント・ウィンドウ(連銀貸し 出し)を通した大手証券への貸出残高は総額370億ドルとなった。これ は1週間前の水準を28.5%上回っている。

この日午後に実施された米財務省の5年債入札の規模は03年8月以 来の最大だった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は1.98倍と、06 年4月以来の低水準だった。

同5年債入札結果によると、最高落札利回りは2.595%と、入札直 前の市場予想2.586%を上回った。前回入札(2月28日)の2.755%か らは低下した。今月17日には5年債利回りは2.161%と、03年6月以来 の低水準を付けた。

個人消費、失業保険申請

米商務省が発表した07年第4四半期(10-12月)の個人消費は

2.3%増と前回発表の1.9%増から0.4ポイント上方修正された。同指標 を受けて米国債相場が下落し始めた。

米労働省が27日に発表した22日に終わった1週間の新規失業保険 申請件数(季節調整済み)は36万6000件と、前週から9000件減少した。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は 37万件だった。

○NY外為:ドルが対ユーロで反発。2007年第4四半期(10-12月)の米国 内総生産(GDP)統計で個人消費が上方修正されたため、ドル買いが優勢 になった。

ドルがユーロに対して25-26日に2.7%下落したことは行き過ぎだった との見方が、チャートを重視する参加者の間で広がったこともドル買いにつな がった。ポーランド・ズロチは対ドルで1994年以来の高値を付けた。前日に 利上げしたポーランド中央銀行が追加利上げの可能性を示唆したため、買いが 膨らんだ。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業バイスプレジデント、カール・フォ チェスキ 氏は「経済指標が悪化しなかったことはややドル買い安心感につなが った。ドルは下げが一服した格好だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時7分現在、ドルは対ユーロで0.5%上昇し、 1ユーロ=1.5771ドル。前日は1.5845ドルだった。対円では0.6%高の1 ドル=99円79銭。前日は99円20銭だった。ユーロは対円で0.2%高の1 ユーロ=157円38銭となった。前日は157円17銭。

台湾ドルは米ドルに対し、17カ月ぶりの大幅安。前日に1米ドル=30台 湾ドルを1997年10月以来初めて突破したため、台湾中銀が輸出業者を保護 するため、台湾ドル売りに動くのではないかとの思惑が広がった。

レイ・ファリス氏率いるクレディ・スイスのアナリストはリポートで、台 湾中銀がすでに為替介入している恐れがあると指摘した。台北フォレックスに よると、台湾ドルは0.6%安で終えた。

ズロチ

ズロチは一時0.5%高の1ドル=2.2283ズロチと、1994年以来の高水 準に上昇した。ポーランド中銀が前日に政策金利を0.25ポイント引き上げ、

5.75%に設定したことが買いの背景にある。同中央銀行の政策委員会メンバー、 ダリウシュ・フィラール氏は27日、インフレ抑制のため来月に利上げを実施 する可能性があると述べた。

円とスイス・フランはほとんどの主要通貨に対して下落。オーストラリ ア・ドルとニュージーランド・ドルに対する下落率は0.5%を超えた。米国の 個人消費の上方修正を受け、低金利の日本やスイスで資金を調達し、高金利通 貨で運用する動きが活発になった。

RBSグリニッチ・キャピタル・マーケッツの主任国際ストラテジスト、 アラン・ラスキン氏は「リスク許容がわずかに強まっている。悪いニュースが ない日が続くと、悲惨な結果を逃れたような気になる」と指摘した。

政策金利は日本が0.5%、米国が2.25%。一方、ニュージーランドは

8.25%、オーストラリアは7.25%と高い。

米GDP統計で個人消費が2.3%増と前回発表の1.9%増から上方修正さ れると、ドル買いが入った。食品とエネルギーを除くコア価格指数は2.5%上 昇と、前回発表の2.7%上昇から鈍化した。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フラヌロ ビッチ氏は「経済指標がドル買いをわずかに誘った。市場には不安があったが、 現実のものにはならなかった。そのため、ドル買い安心感が広がった」と述べ た。

○英国債:2年債相場が4営業日連続で下落し、2月以来の下げ局面となった。 株式相場が上昇し、高利回り資産への投資意欲が高まった。

英国株式の指標であるFT100指数が2週間ぶり高値まで上昇したのに加え、 社債保有リスクも低下した。3月の英小売り売上高指数が4カ月ぶりに上昇した ほか、2007年10-12月(第4四半期)の英企業投資が2年半ぶりの高水準と なったことを受けて、利下げ観測は後退した。

レンズバーグ・ファンド・マネジメント(ロンドン)の債券部門責任者、ジ ョン・アンダーソン氏は、「リスク志向は改善されたようだ。市場では既に最悪 状態を織り込んだため、英国債相場が今後上昇しても、上値は限定されるだろう」 と語った。

ロンドン時間午後4時43分までに、2年債利回りは前日比8ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上げ4.12%と、先月29日以来の高水準となっ た。今月17日には3.65%まで低下し、4年半ぶりの低水準を付けていた。同国 債(償還2009年12月、表面利率5.75%)価格は前日比0.14ポイント下げ

102.64となった。10年債利回りは7bp上げ4.51%。

○欧州債:独10年債相場が下落。同利回りは4週間ぶりの高水準となった。株 式相場の上昇を受けて国債需要が減退したのに加え、イタリアとスペインの国債 発行が相場を圧迫している。

スペインは27日、11億ユーロ規模の30年債を発行した。イタリアは27、 28日に約73億ユーロ規模の国債を発行する。利下げ観測が高まったことを背景 に、独2年債に対する10年債の上乗せ利回りは今週初めて拡大した。

ING銀行の金利ストラテジスト、ウィルソン・チン氏(アムステルダム在 勤)は、「向こう数日間で大量の国債が供給されることから、リスク志向を測る 試金石となりそうだ」と指摘。「国債市場は調整局面にあるため、リスク志向が 高まり、利回りを押し上げる可能性がある」との見方を示した。

ロンドン時間午後4時23分までに、独10年債利回りは前日比4ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.92%となった。同国債(2018年1 月償還、表面利回り4%)価格は0.35ポイント低下し100.64。一方、2年債 利回りは2日連続で低下し、5bp下げ3.42%となった。

--*ニューヨーク・ニューズルーム   (1)(212) 893-3007

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