NY外為:ドル下落、米大幅利下げ観測で-1ユーロ=1.5838ドル

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対 ユーロで下落。2日間の下げとしては2001年1月以来で最大となった。米連 邦公開市場委員会(FOMC)が大幅利下げを実施する一方、欧州中央銀行 (ECB)は政策金利を維持するとの思惑からドル売り・ユーロ買いが優勢に なった。

2月の米耐久財受注額が予想外に減少する半面、3月の独企業景況感指数 は予想に反して上昇。これをきっかけにドルは対ユーロで下落した。円はオー ストラリア・ドルとニュージーランド・ドルに対して上昇。信用市場の損失が 拡大し、低金利の日本で資金を調達し、高金利通貨で運用する「キャリー取 引」が抑制されるとの思惑が円買いを誘った。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)のグローバル為替戦略責任者、ロバー ト・シンチ氏は「米国は金融緊張の中心だったが、景気下降の中心になるだろ う。ドルは再び1ユーロ=1.60ドルの下値を模索する」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時17分現在、ドルは対ユーロで1.2%下落し、 1ユーロ=1.5838ドルと、過去最安値にあと1セント未満に迫った。前日は

1.5650ドルだった。対円では0.8%安の1ドル=99円16銭。前日は99円 98銭だった。ユーロは対円で0.4%上昇の1ユーロ=157円5銭となった。 前日は156円49銭。

3カ月物EURIBOR(欧州銀行間出し手金利)先物市場ではECBは 来年まで政策金利を4%で維持するとみられている。2008年12月限利回りは

4.01%。米2年物国債利回りは1.65%と、独2年債利回りを181ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)と下回っている。利回り差は1993年以来で 最大。

米金融政策見通し

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物相 場の動向によると、FOMCが4月30日にFF金利の誘導目標を0.5ポイン ト引き下げる確率は42%。前日は28%だった。0.25ポイントの利下げ確率 は58%。

今四半期にドルは対円で12.5%下落。対スイス・フランでは14%と、 1987年以来の大幅な下げとなっている。ブルームバーグが実施したアナリス ト調査では、年末までにドルは対ユーロで1.45ドルまで回復するとみられて いる。

ポンドはほとんどの主要通貨に対して下落した。イングランド銀行(英中 央銀行)が景気減速に伴い、ポンドが下落するとの見通しを示したことが売り を誘った。ポンドは対ユーロで1.1%安。キング英中銀総裁が議会でポンド安 は2006年に上昇した調整であるとの見方を示すと、対ドルで1ポンド=2ド ルを割り込んだ。

韓国ウォン安

韓国ウォンは1%安と、対ドル相場での下げが最もきつい通貨となった。 財政経済省のチェ・ジュンキョン国際金融局長が劇的な為替相場の変動を望ま ない姿勢を示したことがきっかけ。一方、原油が1.4%上昇したことを背景に ノルウェー・クローネは対ドルで最も上昇した通貨となった。

円とスイス・フランはほとんどの主要通貨に対して上昇した。米国株が下 落し、キャリー取引の解消につながった。

LIBOR上昇

英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物ドル建てロンドン銀行間貸出 金利(LIBOR)は2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

2.67%と、14日以来の高水準。ユーロ建ては2bp上昇の4.72%と、昨年 12月27日以来の高水準となり、欧米中銀による貸し渋り対策が功を奏してい ないとの懸念が強まった。

キャピタル・マーケッツ・マネジメントのプリンシパル、ロバート・フラ ー氏は「銀行は資金を積み増し、だれにも貸し出していない状態だ。お互いに 疑心暗鬼になっている」と述べた。

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