東京外為:ドル強含み、3月末控え需給中心-米景気懸念で先安観根強い

東京外国為替市場では午後の取引でドルが 強含み。米国の景気後退懸念を背景に、ドルは上値の重い展開が続いていたが、 3月末を控え需給が交錯する中、午後にはドル買いが優勢となり、ドル・円相 場は1ドル=100円台を回復した。

ユーロ・ドルも1ユーロ=1.56ドル台から一時、1.55ドル台後半までドル が反発。欧州時間にドイツの企業景況感指数の発表を控え、ユーロの買い持ち 高を縮小する動きが強まった。

みずほコーポレート銀行国際為替部の時田剛調査役は、「3月期末を控え て特殊な需給が売り買い両サイドで出ており、トレーディングをしている向き に手控え感が出ている中、まさしく需給で動いている」と解説する。ただ、米 指標で悪いものが目立つ中、信用不安や米国の景気後退懸念を背景とした「ド ル安の潮流というのは変わり難い」といい、4月以降は再びドル安トレンドを 探りに行く展開を予想している。

ドルが反発

25日の海外市場では、3月の米消費者信頼感指数が5年ぶりの水準に低下 したほか、1月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シ ラー住宅価格指数が過去最大の落ち込みを記録したことから、ドル売りが優勢 となり、対ユーロでは一時、1ユーロ=1.5658ドル(ブルームバーグ・データ 参照、以下同じ)と今月19日以来の安値までドルが下落。東京時間には101円 台に乗せる場面も見られていたドル・円は、一時1ドル=99円64銭までドル売 りが進んだ。

その後は、米国株が底堅く推移したこともあり、ドル・円は100円台を回 復。26日の東京市場にかけては100円ちょうどを挟んでもみ合う格好となって いた。しかし、ドルの上値は重く、米投資銀行や国内金融機関などからのドル 売りが指摘される中、午前9時半すぎには一時、99円66銭までドルが下落。ユ ーロ・ドルも再び前日の安値に並んだ。

もっとも、ドル売りもそこまでで、午後にかけてはもみ合い相場が継続。 しかし、午後3時前後からは徐々にドル買いが優勢となり、ドル・円は100円 を回復すると、一時100円33銭までドルが上昇。ユーロ・ドルも1.5600ドル を突破し、一時1.5584ドルまでドルが買われた。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、前日にはユーロ が急伸し、ドル・円が100円を挟んで上下に振れるなど、3月期末を控えた内 外投資家の需給が相場を主導している感があるといい、目先は実需中心に大き く振れやすい相場展開が続くと予想している。

一方、ユーロ・円は1ユーロ=156円台半ばから前半でのもみ合いに終始。一 時は156円ちょうど割れの水準までユーロが売られる場面も見られたが、下値 は堅かった。

米指標を警戒―独Ifo指数にも注目

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、この日 発表される2月の耐久財受注は前月比0.7%増と1月の5.3%減からプラスに転 じると予想されている。一方、2月の米新築一戸建て住宅販売は、前月比1.7% 減少の57万8000件と、過去13年間で最低水準となったもようだ。

シティバンク銀行個人金融部門リテール・プロダクト本部為替市場調査の 尾河眞樹シニアマーケットアナリストは、「週初に発表された中古住宅は予想 よりも強かったが、きょうの数字が市場予想を大幅に下回るようだと一時的に またドルが売られる可能性がある」と指摘する。

24日に発表された2月の中古住宅販売は前月比2.9%増の503万戸と市場 予想を上回り、米国株やドルの上昇につながった。

一方、欧州では3月のドイツのIfo企業景況感指数が発表される。エコ ノミスト調査によれば、3月は103.5と3カ月ぶりに前月(2月は104.1)から 低下すると見込まれているが、予想に反して上昇となれば、再びユーロ買い・ ドル売りが強まる可能性がある。

また、この日はトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が欧州議会で証言す る予定だが、金融政策運営で引き続きインフレ懸念を優先させる姿勢を示し、 さらにユーロ高に対する懸念も表明しなければ、ユーロ買い・ドル売りに拍車 が掛かりそうだ。なお、米国ではポールソン財務長官のほか、フィッシャー・ ダラス連銀総裁、エバンズ・シカゴ連銀総裁が講演する予定。

バンク・オブ・アメリカグローバル為替・金利・商品戦略部の藤井知子日 本チーフエコノミスト兼ストラテジストは、「一応、米金融セクターの対策は 動いているので、評価されているが、それでドルがずっと反発できるかという と難しい」と指摘。米景気が悪化し、今後も利下げが続くとの見通しが消えな い中、ドルに対する弱気な見方は続くとみている。

--共同取材:柿崎元子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、Hidenori Yamanaka

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