米メリル:プライムブローカレッジ業務拡大,マルチストラテジー型狙う

米証券大手メリルリンチのグローバルマーケ ッツ担当マネージングディレクター、ジェフリー・ペニー氏は、同社のヘッジフ ァンド顧客が1年で50%増加したと述べるとともに、複数のプライムブローカ ーとの取引を模索するマルチストラテジー型ファンドに的を絞って業務を拡大し ていることを明らかにした。

ヘッジファンド業界では、サブプライム(信用力が低い個人向け)住宅ロー ン危機で得にくくなった信用の供与源が多様化し、顧客の要望も増えるなか、プ ライムブローカレッジ業務を1社頼みにしたくないという風潮が広がっている。 メリルはこうした動きの恩恵を受けたい考えだ。一方、株式や転換社債まで、投 資対象が多様なマルチストラテジー型ヘッジファンドの資産は、過去5年で7倍 以上に膨らんだ。

ペニー氏は25日の東京でのインタビューで「比較的健全で、現在のような 環境下でも極めて優れた運用成績を挙げているヘッジファンドはマルチストラテ ジー型とマルチアセット型だ」と指摘。「メリルとの契約待ちはかなり多い。当 社は複数のプライムブローカーを利用するトレンドの恩恵を受けている」と述べ た。

同氏によると、メリルのプライムブローカレッジ業務の収入と資産は、過去 1年で約50%増加した。プライムブローカレッジは、ヘッジファンドに融資や 証券貸与、取引処理など一連のサービスを提供する業務。

ベアー・スターンズ破たん

ベアー・スターンズが先週、資金繰りが悪化して身売りを決めた後、メリル には3日間で20を上回るヘッジファンドから電話があったとペニー氏は話す。

同氏によれば、メリルは需要増に対応するため、プライムブローカレッジの 人員を過去3年で20%増やした。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタン レーなど競合他社からも人材を迎え、シドニーやシンガポールなどの事務所でセ ールススタッフを増強した。香港での増員も計画中という。

同氏は「当社の目標は、最大級のヘッジファンドや運用会社すべてに融資や 証券貸与を提供するようになることだ」と指摘。「証券会社でありながらプライ ムブローカレッジ業務を手掛けないことはあり得ない」と語った。

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