白川日銀副総裁:不確実性高く、予断を持たず機動的に政策運営(4)

日本銀行の白川方明副総裁は25日、衆院財 務金融委員会で、今後の金融政策運営について「現在は不確実性が高く、予断 を持たず、見通しの蓋然(がいぜん)性とリスクを点検し、機動的に政策運営 を行うことに尽きる」と述べた。西村清彦副総裁も同委員会で「リスクが現実 化する蓋然性が高まれば、その影響の深さと広がりを勘案し、柔軟に対応する ことが望ましい」と語った。

公明党の石井啓一氏の質問に答えた。

白川副総裁は総裁が空席となっていることについては「極めて異例であり、 できるだけ早くふさわしい人を選んでいただき、通常の姿に戻るのが望ましい」 と語った。

白川副総裁はまた、自民党の佐藤ゆかり氏の質問に答え、日銀が現在、月 1兆2000億円のペースで行っている国債の買い入れについて、当面、現在の規 模を継続するとの見解を示した。為替市場の動向については「サブプライム(信 用力の低い個人向け住宅ローン)問題に端を発した国際金融市場の動揺が続い ており、為替相場も振れの大きな展開になっている」と語った。

一方、西村清彦副総裁は同委員会で、エネルギー・原材料価格の高騰につ いて「景気に対しては、交易条件を悪化させ、国内の所得形成力を弱める一方 で、物価に対しては上昇要因になる。この両面の影響を考え、先行きを見通し ていく必要がある」と述べた。西村副総裁はまた、足元の景況感について「弱 くなっているのは事実」と語った。

バブルの教訓

白川副総裁は共産党の佐々木憲昭氏の質問に答え、1980年代のバブル発生 の原因について「長期の金融緩和もその一端があった」と指摘。その背景とし て①足元の物価上昇率が0%台にとどまっており、物価上昇が目に見えていな いという議論が強かった②経常黒字の削減のため、金融緩和が長期間続くとの 期待が強かった―と指摘した。

白川副総裁は「金融政策はタイムラグが長い」とした上で、「足元だけでな く、中長期的な経済、物価情勢にも十分目配りする必要がある」と指摘。この ことは「日銀だけでなく、社会全体にとっても忘れてはならない教訓だ」と語 った。西村副総裁もバブル発生の背景として「金融緩和が1つの底流をなす動 きをしたのは間違いない」と述べた。

白川副総裁はまた、日銀松江支店が金融機関を検査した際に作った内部資 料がインターネット上に流出したことについて、「極めて遺憾であり、深刻に受 け止めている。今後、二度とこのような事件を引き起こさないように万全の対 策をとっていく」と言明。その上で、関係者の責任問題について「調査結果を 踏まえ、厳正に対処したい」と述べた。民主党の池田元久氏の質問に答えた。

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