ウォール街金融各社、4600億ドルの信用損失の可能性-ゴールドマン

米証券大手ゴールドマン・サックス・グル ープのエコノミストらは、米ウォール街の銀行、証券会社、ヘッジファンドがサ ブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)市場の混乱に伴い4600億 ドル(約46兆円)相当の信用関連損失を計上する可能性があるとの見方を示し た。これは既に公表されている額のおよそ4倍に相当する。また他のアナリスト によれば、金融各社の利益は今後も縮小が続く見通しだ。

ゴールドマンのアンドルー・ティルトン氏らエコノミストは25日付の投資 家向け文書で、「トンネルの向こうには光が見えるものの、それはまだかすかな 光だ」と指摘。金融各社の信用損失の約半分が住宅ローン関連で、最大20%が 商業用不動産ローンとなる見通しだという。

住宅ローン危機が他の市場に波及するなか、この1年、米金融機関の業績と 株価は大きく下落した。住宅ローン担保証券の需要消失を受けて、証券大手ベア ー・スターンズが破たん状態に陥り、ニューヨーク連銀と米銀JPモルガン・チ ェースによる救済策発表に至った。

調査会社フォックスピット・ケルトン・コクラン・キャロニア・ウォーラー は、ゴールドマンの目標株価を3.7%引き下げ210ドルとした。また同社はゴー ルドマンの2009年末までの利益予想も下方修正した。

一方、JPモルガンは、サブプライム関連でさらなる評価損計上の可能性が あるとして、米証券大手メリルリンチの08年利益見通しを45%引き下げた。J Pモルガンのアナリスト、ケネス・ワーシントン氏は、メリルが債務担保証券 (CDO)やオルトA住宅ローン、商業用不動産ローンなどに絡んだ追加損失 50億ドルを計上する可能性があると指摘した。

メリルは米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BOA)の投資判断を「ニュー トラル(中立)」から「セル(売り)」に引き下げた。エドワード・ナジャリア ン氏をはじめメリルのアナリストは25日付の顧客向けリポートで、1株当たり 利益見通しは08年が3.30ドル、09年が4.00ドルとし、従来予想のそれぞれ

3.50ドルと4.40ドルから下方修正した。

フォックスピットは米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの 目標株価も16%引き下げ70ドルとした。08年と09年の利益見通しも下方修正 した。

ゴールドマンのアナリストらは、4600億ドルの信用損失が発生した場合、 「これらの金融機関が評価損を受け、自己資本比率を維持するために融資を控え ることで、信用収縮が一段と悪化する」可能性があると指摘した。

金融機関の4600億ドル相当の信用損失には、クレジットカードローンや自 動車ローンに関連した損失も含まれる。

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