米国債:上昇、消費者信頼感指数の低下や住宅価格下落で買い優勢(2)

米国債相場は上昇。この日発表され た米消費者信頼感指数が5年ぶり低水準となったことや住宅価格の下落 を示す統計を受けて、米景気がリセッション(景気後退)入りしている との懸念が広がり、ほぼ1週間ぶりの大幅な上げとなった。

JPモルガン・チェースが、メリルリンチの評価損拡大可能性を理 由に、メリルの利益見通しを下方修正したことも米国債の買い手がかり となった。ただ、280億ドル規模の入札を26日に控え、2年債の上昇は 限られた。今回の入札規模は1972年以来最大。

リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの金利戦略担当責任者、 アミタブ・アロラ氏は、「米連邦準備制度理事会(FRB)が打ち出し た措置も消費者信頼感の低下、住宅の過剰在庫といった根本的な問題に は対処できない」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 4時3分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)低下し3.51%。10年債価格(表面利率3.5%、2018 年2月償還)は同約3/8上昇し、99 15/16。2年債利回りは同3bp低 下し1.78%。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが25日に発表した3月の 米消費者信頼感指数は64.5に低下。前月は76.4(速報値は75.0)に上 方修正された。また、全米20都市部を対象にした1月の米スタンダー ド・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年 同月比で10.7%低下と前月の同9%低下からマイナス幅が拡大、過去最 大の落ち込みを記録した。

大幅な落ち込み

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン の最高投資責任者(CIO)であるクリストファー・サリバン氏は、 「住宅価格は住宅ローン市場や住宅ローン担保証券の健全さを測る重要 な要素だ。住宅市場は引き続き急激な落ち込みを示している」と述べた。

JPモルガン・チェースのアナリスト、ケネス・ワーシントン氏は、 証券大手メリルリンチが債務担保証券(CDO)やAlt-A住宅ロー ン、商業用不動産ローンなどで計50億ドル(約5020億円)の追加評価 損を計上する公算があるとの見方を示した。

米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン市場の崩壊で 金融機関の2007年初め以来の評価損が1950億ドルに拡大するなか、投 資家は比較的安全な投資先としての米国債に買いを入れてきた。

投資家が一層長期の国債を志向している兆候として、2年債と10年 債の金利格差がこの日は1bp縮小し、173bpとなった。1週間前には 188bp開いていた。

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