JPモルガン:ダイモンCEOの迅速な行動に高い評価-ベアーS買収

米JPモルガン・チェースのジェイミー・ ダイモン最高経営責任者(CEO、52)は、証券大手ベアー・スターンズ買収 価格を合意からわずか9日で4倍に引き上げた。それでも、同CEOの手際に は称賛の声の方が多い。

ベアー・スターンズ破たんを防ぎたい米金融当局の仲介で実現した当初の 合意に対するベアーの株主の批判を、目まぐるしく変化する状況に対応するこ とでかわすことに成功しそうだからだ。

3月16日に合意された株式交換によるベアー・スターンズの買収額は、先 週末21日のJPモルガン株価に基づくと1株当たり2.52ドルだった。ダイモ ンCEOらは24日、これをほぼ4倍の10ドルに引き上げるとともに、ベアー・ スターンズ株39.5%を株主の承認なしに取得する案に合意した。これにより、 買収を早急に完了させ従業員や顧客を失うリスクを低下させる狙いだ。

カンバーランド・アドバイザーズの投資責任者、デービッド・コタック氏 は「ダイモンCEOは好機を生かせる状況にいた上に、迅速な行動でこれを逃 さなかった」として、「こういう時代のCEOに求められることだ」と評価した。

危機を利用

ダイモンCEOはこのところの信用市場危機を、同業他社に比べ小規模な 損失で切り抜けてきた。オプティーク・キャピタル・マネジメントの株式アナ リスト、ウィリアム・フィッツパトリック氏は「ここ半年の信用市場の状況悪 化を見れば、このような買収は強く意識されていただろう」と述べた。

ダイモンCEOが市場の危機をうまく利用したのは今回が最初ではない。 2006年11月には投資会社シタデル・インベストメント・グループとともに、破 たんにひんしたヘッジファンド、アマランス・アドバイザーズのエネルギー取 引ポジションを買い取り、2週間後に持ち分をシタデルに売却した。

ダイモンCEOはこのような取引のこつを、かつてシティグループで師事 したサンフォード・ワイル氏から学んだ。そのシティでは、ビクラム・パンデ ィットCEOが資本増強のため2000億ドル近い資産売却を計画している。計画 を実行すれば、シティは資産規模で3位に転落する公算だ。

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