米金融当局:ベアー支援で受け皿会社-「時代に逆行」との見方も

米金融当局は、ウォール街のディーラーを 支援する役割を一段と拡大した。米証券大手ベアー・スターンズの資産およそ 300億ドル(約3兆円)を管理・売却する受け皿会社の設立に乗り出した。

ニューヨーク連銀は24日、米銀JPモルガン・チェースによるベアー買収 への支援策の詳細を公表。ニューヨーク連銀が起用した米投資会社ブラックロ ックが受け皿会社に移される資産を管理するという。

バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長はベアーの破たんを回避す ることで金融市場に対する信頼感回復に努めており、その結果、連邦準備制度 は中央銀行としての新たな領域に足を踏み入れることになった。

支援策の全容が示しているのは、米証券取引委員会(SEC)が主に監督 する証券会社であるベアーのために、米連邦預金保険公社(FDIC)が伝統 的に担っている金融機関の清算という役割をFRBなどが引き受けるというこ とだ。

ファイナンシャル・マーケッツ・センター(バージニア州ハワーズビル) のエグゼクティブディレクター、トム・シュレジンガー氏は、「バーナンキ議長 は決然として突き進んでいる」との見方を示した上で、「古い記憶を探ってみて も、中銀の業務において今の金融当局が行っているようなことは何も思い起こ すことはできない」と語る。

ドレクセル大学(フィラデルフィア)のジョー・メーソン准教授(金融学) は、バーナンキ議長とニューヨーク連銀のガイトナー総裁が行き過ぎた行動に よって金融市場における当局の役割を変えてしまった可能性があると分析する。

米通貨監督庁(OCC)でエコノミストを務めた経歴もある同准教授は、 FRBが現在行っていることは「革新的ではない」と指摘し、誰が資金を得て 誰が得ないかを政府が決めるシステムに戻るという「時代に逆行する」動きだ と述べる。

支援策によれば、デラウェア州に設立される受け皿会社にニューヨーク連 銀が290億ドル、JPモルガンが10億ドルを融資する。その後、受け皿会社が ベアーの一部資産と引き換えにJPモルガンに300億ドルを移すという。

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