米ジャンク債の評価額、年初来で350億ドル吹き飛ぶ-低迷続く見込み

高利回り・高リスクのいわゆるジャンク債 は今年、最悪のスタートとなったが、相場回復の兆しはまだ見えていない。

米メリルリンチの指数によれば、ジャンク債のリターン(投資収益率)は 年初来で平均マイナス3.9%と、その評価額のおよそ350億ドル(約3兆5100 億円)が失われた。

ジョン・ハンコック・アドバイザーズやオッペンハイマーファンズ、フィ デリティ・インベストメンツが運用する一部のファンドは7%以上の値下がり となっており、大口のジャンク債投資家も相場下落に不意打ちされている様子 を示している。

米金融当局は昨年9月以降、合計3ポイントの利下げを実施。投資家は最 もリスクの高い資産を買い入れることが難しくなっており、投資不適格級の企 業の資金調達が滞っている状況だ。JPモルガン証券によれば、米経済がリセ ッション(景気後退)入りする中、ジャンク債の相場は今後数カ月、低迷する 見込み。

12億ドル規模の「ジョン・ハンコック・ハイ・イールド・ファンド」を運 用するアーサー・カラブリティノス氏は、「ジャンク債相場は全くたちが悪い」 と述べる。同ファンドは昨年12月以後のリターンがマイナス約9.8%となっ ており、同氏が1985年に金融業界で仕事を始めてから最悪の相場だという。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、2008年が明けて以降、米国 でジャンク債を発行したのは11社で総額90億ドル。昨年同時期は83社で 395億ドルだった。

メリルの指数は、ジャンク債の米国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッ ド)が平均8.07ポイントと、昨年末時点の5.92ポイントから拡大したこと を示している。昨年6月には過去最小の2.41ポイントとなっていた。スプレ ッドは今月17日に8.62ポイントと、2003年以後で最大に達した。

JPモルガンの高利回り債戦略責任者(ニューヨーク在勤)、ピーター・ア クシアバティ氏は14日付の調査文書で、「少なくとも景気回復のある程度の兆 しが視野に入るまで」スプレッドが8ポイントを上回る状況が続くと予想して いる。

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