日水株が急落、海外事業不振に冷凍食品低迷が追い討ち-利益予想下げ

水産品に強みのある食品会社、日本水産の 株価が前週末比31円(7.4%)安の386円と急落。燃料費の高騰や海外事業の不 振から、21日に2008年3月期の業績予想を下方修正した。中国産の冷凍ギョー ザ中毒事件をきっかけに食の安全への意識が消費者の間で高まり、冷凍食品の 売れ行き低迷が追い討ちをかけた。予想以上の業績悪化と受け止められたうえ、 みずほ証券が24日付で日水の投資判断を「強い買い」から「買い」に引き下げ、 株価の下げが大きくなったようだ。

08年3月期の連結営業利益予想は前期比58%減の70億円と、従来予想を 60億円減額した。燃料費や資機材のコスト上昇を販売価格に転嫁できず、収益 を圧迫している。水産事業をみると、国内ではすり身、えび、中国産うなぎの 販売数量が減少。海外ではチリのサケ養殖会社での地震、魚病などの影響も出 た。アジアのインドネシアではえび養殖事業の改革が大幅に遅れたことも響く。

また、日本たばこ産業(JT)が中国から輸入した冷凍ギョーザで中毒事 件が起こった影響により、家庭用の冷凍食品の売り上げも急減した。

純利益は前期比3.2%増の96億円と、従来予想を24億円減額した。米国の 加工会社の業績不振を受け、買収時に発生した「のれん」の減損損失を特別損 失に計上する一方で、東京・晴海の冷凍工場跡地の売却益を特別利益に計上し、 増益を確保した。

十字屋証券・投資情報部の岡本征良室長は、日本企業が魚類の購入で資金 力のある海外勢に負けており、海外で買い付けが進んでいないとの懸念で昨夏 から株価が下落傾向を続けていると指摘。そのうえで、「今回の業績下方修正 を受けて、改めて売られた」と述べた。日水は食品事業を手がけ、ディフェン シブ銘柄の要素があるものの、国内で冷凍食品が落ち込んでいるため「業績の 先行きを見極める必要がある」(岡本氏)ことから、積極的な買いが入りにく いという。

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