日本株(終了)TOPIXが続伸、円高一服し自動車上昇-売買最低に

週明けの東京株式相場は、TOPIXが 4日続伸。外国為替市場で一時1ドル=100円に乗せるなど最近の円高傾向が 一服していることを受け、輸出採算悪化の懸念が和らいだトヨタ自動車や日産 自動車など自動車株が高い。一部報道をきっかけに海外金融機関の増資観測が 広がるなど、金融システム安定化に向けた期待感もあって、三菱UFJフィナ ンシャル・グループなど銀行株も買い戻された。

TOPIXの終値は前週末比4.11ポイント(0.3%)高の1224.15。一方、 日経平均株価は同2円48銭(0.02%)安の1万2480円9銭で終え、4営業日 ぶりに小反落。東証1部の売買高は概算で16億768万株、売買代金は1兆 7829億円。売買高、売買代金ともに2営業日連続で今年最低水準(半日取引 除く)を記録した。値上がり銘柄数は874、値下がり729。業種別33指数の騰 落状況は上昇19、下落は14。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員・株式運用第2部長は、自動車株 について「収益を大きく左右する円・ドル相場に敏感に反応している」と指摘 した。自動車株は、2月下旬から3月中旬までの円高・ドル安が急激に進んだ 場面では、採算悪化が警戒されて売り込まれた。ただ足元では円高が一服し、 為替のボラティリティーも小さくなっており、「来期大幅減益を織り込む水準 にあった過度の悲観が解消に向かっている」(同氏)という。

さらに岡本氏は、銀行株について「売りに傾いた持ち高を期末前に調整す る買い戻しの動きが出ている影響が大きい」との認識を示した上で、欧州金融 グループのUBSの増資報道が伝わったことや、JPモルガンによるベアー・ スターンズの買収価格引き上げに関するニュースもプラスに働いたと見ている。 「増資の動きが広がれば、損失計上で傷ついた欧米金融機関の自己資本回復に つながる。また、ベアーの買収価格引き上げは同社の損失額がそれ程大きくな いとの思惑を誘う」(同氏)。

日経平均99円高後に息切れ

前週末21日の米欧株式市場が休場で、手掛かりに乏しい中で始まったこ の日の日本株は日経平均、TOPIXともに小安く始まった後しばらくもみ合 ったが、徐々に値を切り上げ、日経平均は99円高まであった。BNPパリバ 証券の平塚基巳株式営業部部長は、きょうは香港や欧州市場が休場のため、 「金融関連の悪材料が出て市場が混乱するリスクも小さく、売り手に欠く状況 にある中、貸株市場がタイトで買い戻しを中心としたポジション調整の動きが 出た」と話していた。

ただ、売り方の買い戻しが中心で、積極的な買いは入らず、取引終了にか けて息切れ。日経平均は17日に付けた安値(1万1691円)から21日終値 (1万2482円)まで791円(6.8%)上昇しており、「ひとまず戻り売りに押 されやすいタイミングだった」(大和証券SMBCエクイティ・マーケティン グ部の西村由美上席課長代理)との声も聞かれた。

法企景気調査は大幅悪化、想定の範囲内

一方、内閣府と財務省が午前8時50分に発表した1-3月期の法人企業景 気予測調査によると、大企業・全産業の景況判断BSIはマイナス9.3と、3 四半期ぶりのマイナスとなり、過去最低の水準となった。前期(昨年10-12 月)はプラス0.5。また、全産業の設備投資(金融・保険業含む)は2008年 度に前年度比9.4%減少する見込みで、上期は2.2%増、下期は19.5%減をそ れぞれ想定している。07年度は前年度比0.6%増加(前回調査は0.4%減)と なる見通し。

米国のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景とし た米国の景気後退懸念や原油・素材価格の高騰に伴うコスト増により、企業景 況感の厳しさを示す内容となった。しかし、千葉銀行市場営業部バンキンググ ループの森田潤リーダーは、「4月1日に日本銀行が公表する企業短期経済観 測調査(日銀短観、3月調査)が大幅に悪化する見通しとなっているため、そ れに沿った内容で想定の範囲内」との見解を示しており、相場全般への反応も 限られた。

鉄鋼が上昇率1位、パルプ・紙も堅調

3月期決算企業の期末の権利付き最終売買日を25日に控え、配当利回り が2.5%を超える住友金属工業とJFEホールディングスが買われ、東証鉄鋼 指数は業種別33指数の中で上昇率1位。王子製紙や北越製紙などパルプ・紙 株の上昇も目立った。ニューヨーク原油先物相場が24日の時間外取引で下げ たほか、大王製紙などが主力商品の印刷・情報用紙を近く値上げに踏み切る見 通しと一部で伝わり、採算改善期待を背景に資金が流入した。原油安は、ブリ ヂストンなどゴム製品株、川崎汽船などの海運株にも買いが入る一因となった。

このほか、世界最大手の音響機器専業メーカーが買収に名乗りを上げたこ とが分かったと一部で伝わったディーアンドエムホールディングスがストップ 高(値幅制限の上限)比例配分。09年3月期は連結経常利益が今期予想比 11%増の1000億円と、家電量販店で初の大台に乗せる見通しと22日付の日本 経済新聞朝刊が伝えたヤマダ電機は急反発。CLSAアジアパシフィック・マ ーケッツが強気見通しを示したナブテスコは急騰。

インプレスHDが下落率1位

半面、投資有価証券の評価損計上などから、08年3月期の連結純利益が1 赤字に転落する見込みとなったインプレスホールディングスが急落し、東証1 部の値下がり率1位。同様に、08年3月期の業績計画を下方修正した前田建 設工業、日本航空電子工業、日本水産も値下がり率上位に並んだ。また、ミレ アホールディングスなど保険株の下げが目立ち、東証保険業指数は業種別指数 ランキングで値下がり率トップ。

新興市場は3指数とも続伸

国内新興3市場の指数は、ジャスダック指数が前日比1.10ポイント (1.8%)高の63.60、東証マザーズ指数が5.15ポイント(0.9%)高の

599.52とともに3日続伸、大証ヘラクレス指数は10.72ポイント(1.1%)高 の984.55と4日続伸となった。

個別では、楽天と資本・業務提携すると発表したドリコムがストップ高買 い気配のまま終了。楽天も買われた。08年3月期末に2期ぶりに復配すると 午前の取引終了後発表したアストマックスは午後にストップ高水準まで買い進 まれた。ダヴィンチ・アドバイザーズ、ガンホー、セブン銀行が高い。半面、 ジャレコ・ホールディングス、サイバーエージェントが売られた。直近上場の ビリングシステム、アクセルマークは大幅安。

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