日本株は続伸、円高一服し自動車けん引-原油安で紙パやゴムも(2)

週明け午前の東京株式相場は続伸。外国 為替市場で円高進行が一服しており、輸出採算が一段と悪化するとの警戒感が 和らいだトヨタ自動車など自動車株が相場の上げを主導した。また、ニューヨ ーク原油先物相場が24日の時間外取引で下落していることを受け、原料コス トの低減期待から王子製紙などパルプ・紙、ブリヂストンなどゴム製品も高い。

午前の日経平均株価は前週末比46円33銭(0.4%)高の1万2528円90 銭、TOPIXは同8.42ポイント(0.7%)高の1228.46。東証1部の売買高 は概算で7億1330万株、売買代金は7495億円、値上がり銘柄数は1120、値下 がり479。業種別33指数の騰落状況は上昇28、下落は5。

トヨタアセットマネジメント投資戦略部の浜崎優シニアストラテジストは、 07年4-12月期のトヨタの収益が、悪いと言われながら増益を維持した点に 言及。その要因が中国やインド、中東向けが伸びた影響が大きかったところか らすると、「自動車メーカーは対米依存から半ば脱していると言える」と指摘 した。

浜崎氏は、これまでは円高とパラレルな形で自動車株は下がってきたが、 「そうした傾向が修正を迫られる局面があると思っている」という。

法企景気調査は大幅悪化、想定の範囲内

内閣府と財務省が午前8時50分に発表した1-3月期の法人企業景気予測 調査によると、大企業・全産業の景況判断BSIはマイナス9.3と、3四半期 ぶりのマイナスとなった。前期(昨年10-12月)はプラス0.5。大企業・製造 業のBSIはマイナス12.9(前期はプラス5.2)。また、全産業の設備投資 (金融・保険業含む)は2008年度に前年度比9.4%減少する見込みで、上期は

2.2%増、下期は19.5%減をそれぞれ想定している。07年度は前年度比0.6% 増加(前回調査は0.4%減)となる見通し。

米国のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景とし た米国の景気後退懸念や原油・素材価格の高騰に伴うコスト増により、企業景 況感の厳しさを示す内容となった。しかし、千葉銀行市場営業部バンキンググ ループの森田潤リーダーは、「4月1日に日本銀行が公表する企業短期経済観 測調査(日銀短観、3月調査)が大幅に悪化する見通しとなっているため、そ れに沿った内容で想定の範囲内」との見解を示していた。

小幅安後に徐々に上昇

前週末21日の米欧株式市場が休場で、手掛かりに乏しい中で始まったこ の日の日本株は、日経平均、TOPIXともに小安く始まり、その後もみ合っ たが、徐々に値を切り上げた。千葉銀の森田氏によると、「円高一服と個別の 好材料が重なった自動車株が着実に物色されたことで、時間の経過とともに 徐々に市場センチメントが上向いた」という。また市場では、「決算対策の売 りが先週で一巡し、需給バランスが改善している」(立花証券の平野憲一執行 役員)との声も聞かれた。

日産自動車については、カルロス・ゴーンCEOが2008年度の世界販売 台数が今期予想水準を上回るとの見通しを示す材料があった。またトヨタは、 宮城県に乗用車向けエンジンの新工場を建設すると22日付の日本経済新聞朝 刊が報道。日産自は一時4%超上昇、トヨタは2%超上げてTOPIXの上昇 寄与度トップ。

パルプ・紙指数は上昇率1位、鉄鋼や電力も堅調

王子製紙や日本製紙グループ本社などが高く、東証パルプ・紙指数は業種 別33指数の中で上昇率トップ。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原 油先物相場5月限が24日の時間外取引で一時1.6%安の1バレル当たり

100.20ドルまで下げているほか、大王製紙などが主力商品の印刷・情報用紙を 近く値上げに踏み切る見通しと22日付の日本経済新聞で伝わり、採算改善期 待を背景に資金が流入した。原油価格安は、ブリヂストンや東洋ゴム工業など ゴム製品株、川崎汽船や日本郵船などの海運株にも買いが入る一因となった。

このほか、3月期決算企業の期末の権利付き最終売買日を25日に控え、 JFEホールディングスや住友金属工業といった鉄鋼株、北陸電力や東京ガス など電気・ガス株が堅調。09年3月期は連結経常利益が今期予想比11%増の 1000億円と、家電量販店で初の大台に乗せる見通しと22日付の日本経済新聞 朝刊が伝えたヤマダ電機は急反発。CLSAアジアパシフィック・マーケッツ が強気見通しを示したナブテスコは急騰。

日水と前田建が急落

半面、燃料や資機材コスト増加分の販売価格への転嫁が進んでおらず2008 年3月期の業績予想を下方修正した日本水産が急反落。株式評価損や早期退職 者募集に伴う特別損失などが響き08年3月期の連結最終損益が大幅赤字に転 落する見通しとなった前田建設工業も急落し、昨年来安値を更新した。

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