法人景気予測:業況判断が過去最低に悪化-米景気懸念や原材料高(2)

1-3月期の国内企業の景況判断は大企業 から中小企業まで全産業ベースで悪化し、過去最低の水準となった。米国のサ ブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景とした米国の景気 後退懸念や原油・素材価格の高騰に伴うコスト増により、企業の景況感は厳し さを増している。

財務省と内閣府が24日発表した法人企業景気予測調査によると、大企業・ 全産業の景況判断BSIはマイナス9.3と、3四半期ぶりのマイナスとなった。 前期(昨年10-12月)はプラス0.5だった。また、大企業・製造業のBSIは マイナス12.9(前期はプラス5.2)、大企業・非製造業のBSIはマイナス7.2 (同マイナス2.2)だった。

大企業と中堅、中小企業の規模別でみたBSIは、それぞれ全産業、製造 業、非製造業の分類を問わず2004年4-6月期の現統計開始以降、最低水準と なった。ただ、先行きの4-6月期、7-9月期ついては緩やかな改善を見込 んでいる。

BSIは、前期と比べた景況を「上昇」「不変」「下降」「不明」として企業 が回答、「上昇」から「下降」を引いた企業数が全体に占める比率。日銀が4月 1日に発表する企業短期経済観測調査(日銀短観、3月調査)をみる上で参考 指標となるが、同調査は前期と比べ自社の景況判断や国内景気が「上昇」した か否かなどの方向性を企業経営者に聞いているのに対し、短観は「良い」「悪い」 の水準を示すという違いがある。

三菱総合研究所の森重彰浩エコノミストは発表前に、製造業について「米国 経済の減速が鮮明になる中で、前回よりも業況判断が悪化するだろう」とする 一方、非製造業は「改正建築基準法に伴う悪影響がやや緩和されるが、原油高 は電気・ガスなどの業種にマイナス材料だ」と指摘。その上で、1-3月期の 全産業の景況判断BSIは「マイナスも視野に入る」との見方を示していた。

設備投資

調査結果によると、全産業の設備投資(金融・保険業含む)は2008年度に 前年度比9.4%減少する見込み。上期は2.2%増、下期は19.5%減をそれぞれ見 込んでいる。07年度は前年度比0.6%増加(前回調査は0.4%減)となる見通し。

森重氏は設備投資について、08年度の後半以降「減速感を強めるだろう」 と述べ、具体的には7-9月期か、10-12月期に「前期比マイナスになる可能 性がある」とみている。

売上高は08年度に全産業で前年度比1.4%の増加を見込む。07年度の同

1.9%増加見込みから鈍化するものの、経常利益は同6.0%の増加を見込む(07 年度は2.9%減の見込み)。

統計発表後のドル円相場は、午前10時10分現在、1ドル=99円88銭近辺 で推移している。発表直前は同99円53銭前後。同時刻現在の日経平均株価は 前週末比46円21銭高の1万2528円78銭と小幅高となっている。

法人企業景気予測調査は、資本金1千万円以上の企業を対象に年4回実施。 今回の回答企業数は1万1127社で、回収率は78.9%。今回の調査時点は2月 25日のため、今月17日に円相場が対ドルで95円台まで急伸したような、直近 の急激な円高は反映されていない。

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