バーナンキFRB議長の手腕評価か-商品相場反落とドル・米株反発

商品相場の大幅な反落は、バーナンキ米連 邦準備制度理事会(FRB)議長が米金融機関に対する信頼感を復活させたこ とを示唆しているのかもしれない。

FRBは16日、米銀JPモルガン・チェースによる米5位の証券会社ベア ー・スターンズの買収を支援する融資とプライマリーディーラー(米政府証券 公認ディーラー)に公定歩合での借り入れを認める措置を発表。「最後の貸し 手」としての役割を一段と高めた。こうした金融当局の一連の動きを受け、米 株式市場の指標、S&P500種株価指数は今週、週間ベースで1カ月ぶりの大 幅上昇となり、ドルは1973年以来の安値から反発した。

インフレリスク回避を狙い金や原油、トウモロコシを買い入れていた投資 家は、手元の現金を増やし、株式に投資するため、商品を売却。19種類の商品 で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は2月29日に過去最高を付け ていたが、今週は8.3%安と、少なくとも1956年以来の大幅な下落率となった。

エクイデックス・ブローカレージ・グループ(ニュージャージー州クロス ター)のリテール取引ディレクター、ロン・グッディス氏は、「バーナンキ議 長は商品バブルに対する配慮を示した。商品相場は現実に戻りつつある。株式 市場も大丈夫な様子で、バーナンキ議長への見方は少し改善した」と述べた。

18日の連邦公開市場委員会(FOMC)では、フェデラルファンド(FF) 金利の誘導目標の引き下げ幅が0.75ポイントとなった。投資家は少なくとも1 ポイントの利下げがあるのではないかと見込んでいた。利下げ幅が市場予想よ り小さかったことで、FRBがインフレへの対応を軽視しているとの懸念は後 退した。

FAFアドバイザーズ(ミネアポリス)のチーフエコノミストで、連邦準 備制度で調査を担当したキース・ヘンバー氏は、FRBが「明らかに一定の安 定性を確保した」と指摘した上で、「かなりうまい対策の組み合わせで、それ が機能しているようだと言わざるを得ない」と話した。

貸し渋り

FRBは20日、16日発表した措置に基づく大手証券会社への貸し出し残 高(19日現在)が288億ドル(約2兆8700億円)に達したと発表。銀行以外 へのこうした融資は1930年代以来で初めてとなる。

誰もがバーナンキ議長が、金融機関の流れを変えたと考えているわけでは ない。FRB副議長を務めたプリンストン大学のアラン・ブラインダー教授は、 バーナンキ議長が1929年のニューヨーク株暴落に端を発した大恐慌時代以来 の「異例の措置を取った」と指摘。バーナンキ議長は「今回のパニックを抑え るため超過勤務をしているが、これまでのところ抑制されていない」という。

プロスペクター・アセット・マネジメント(イリノイ州エバンストン)の レオナード・カプラン社長は、FRBに相場のコントロールは可能かもしれな いが、「銀行の貸し渋りが続いている」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE