東芝株が反落、メモリー下落などで今期減益に-予想以上の見方(2)

東芝の株価が反落。取引開始直後に、一 時前営業日比29円(4.2%)安の661円まで下げ幅を拡大した。19日に、主力 の半導体メモリーの市況悪化や次世代DVD「HD-DVD」事業の撤退損失 を理由に、今期(2008年3月期)連結業績予想の下方修正を発表していた。

市場関係者は、修正自体を予期してはいたものの、想定よりも大幅だった との見方から投資判断を下げるケースもあり、収益の先行きを不安視した売り が優勢。0.3%安まで下げ渋る場面もあったが、午前終値は同19円(2.8%) 安の671円。

減額修正に伴い、それまで増益と見ていた純利益予想は前期比9%減の 1250億円に転じ、計画していた過去最高の更新は不可能になった。営業利益は 21%下方修正して2300億円とした結果、前期比11%減の見込みだ。

業績計画の下方修正を受け、日興シティグループ証券では20日付で東芝 株の投資判断を従来の「1(買い)」から「2(ホールド)」に下げ、目標株 価も940円から800円に見直した。同証の益子博行アナリストは英文リポート で、「下方修正は予期してはいたが、われわれの想定よりも大幅だった」と述 べている。

JPモルガン証券の和泉美治アナリストも19日付の英文リポートで、半 導体事業の今期収益見通しの修正が市場の事前予想よりも悪い内容であり、 「わずかながらネガティブ・サプライズだった」と指摘している。同氏は、東 芝の投資判断を「オーバーウエート(買い)」に据え置く半面、目標株価は 1020円から830円に見直した。

NAND市況

東芝は、携帯音楽プレーヤーや携帯電話などの記録媒体向けのNAND型 フラッシュメモリーを主力としており、同メモリーへの依存度の高さが収益に 影響した格好。

関連してみずほインベスターズ証券の石田雄一アナリストは、NAND型 メモリー搭載の有力商品である「米アップルの『iPod』新製品発売の時期 が見えない」ことなどで、来期前半に供給過多の懸念があると指摘している。 東芝は来期以降も同メモリーに大規模投資を続け増産による利益確保とコスト 低減を図る計画だが、「価格下落の悪影響を積極投資で吸収できない不透明 感」(石田氏)があるという。

また石田氏は、東芝が「HD-DVD撤退の決断などで見せた経営スピー ドの速さ」を生かし、NAND型メモリーの市況悪化が想定外のペースで進ん だ場合、投資計画を柔軟に見直せるかどうかも、ポイントになると見ている。

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