白川日銀総裁代行:最初の行動は利下げか-エコノミストらの見方

福田康夫内閣が日本銀行の福井俊彦総裁の 後任候補として提示した田波耕治国際協力銀行総裁が19日の参院本会議で同意 を得られず、総裁代行として副総裁となる白川方明氏が就くことになった。エ コノミストらは、白川氏が世界的な市場混乱の危機の中で日銀を率いていくこ とは可能とみている。

エコノミストらは、白川氏が近く政策金利の引き下げを決定する必要が出 てくる可能性があるとみる。モルガン・スタンレー証券(東京)のロバート・ フェルドマン経済研究主席は、日銀に34年在籍した白川氏は政策を立案できる 能力を持っていると語る。フェルドマン氏は「白川氏のような才能ある人物が いれば、日銀は長期間、機能することができる」と指摘。「白川氏は国際的な 知名度も高い。白川氏は、求められる状況の大半を実現する」と述べた。

白川氏は、過去60年で最長の拡大となった景気が減速し、インフレが加速 するなかでの代行就任となる。昨年10-12月期の実質GDP(国内総生産)改 定値は、前期比年率3.5%増となったが、大田弘子経済財政政策担当相が19日 提出した3月の月例経済報告では、景気回復は「足踏み状態」とし、基調判断 は2カ月連続で下方修正された。

最初の行動

それでも、ゴールドマン・サックス・グループによると、白川総裁代行の 最初の行動は利下げとなる公算がある。同社の山川哲史チーフエコノミストは、 白川氏は緊急利下げ、あるいは4月の利下げを妨げることはないとの見方を示 す。山川氏は、日本経済は恐らく既にリセッション(景気後退)入りしている とみている。

金利引き下げは、円相場の下落をもたらす可能性がある。円は今年、ドル に対して13%上昇している。世界的な金融市場の混乱によって、投資家が高利 回り資産の保有を減らしていることが背景にある。円高は、日本経済の主なけ ん引役である輸出業の利益低下につながる。

日銀出身でJPモルガン証券のシニアエコノミストの足立正道氏は、金融 政策の知識に関して白川氏を超える人材は、日銀でもごく一握りしかいないと 話している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE