日本株は小幅安へ、市況急落で商社や海運売り-国内外景気を警戒(2

週末の東京株式相場は小幅安となる見通 し。米国の景気減速を背景とした商品市況の悪化から、大手商社や非鉄金属株 などが安くなりそう。海運市況の軟化から海運株の下げも大きくなると予想さ れる。月例経済報告で、景気の基調判断が2カ月連続で下方修正されたことか ら、通信や小売りなど内需関連株にも売りが先行しそうだ。

半面、米国で住宅ローン市場が安定に向かうとの見方が強まったことで金 融株が高くなるほか、商品価格の下落がコスト低下につながる鉄鋼株なども上 昇する見込みで、株価指数の下値を支えるとみられる。これら業種の上げが 徐々に拡大するようなら、指数は朝安後にプラスへ転じる公算もある。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「東京市場 休場中の米国株など、海外動向はプラスとマイナスの両面がある。19日の終値 を挟んで、比較的底堅い動きになるのではないか」と予想した。門司氏による きょうの日経平均株価の予想レンジは1万2000-1万2500円。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の20日清算値は1万 2220円で、大阪証券取引所の19日通常取引終値(1万2270円)に比べて50 円安だった。

商品相場が急落、国内景気にも厳しさ

商品市況の下落傾向が強まっている。連邦公開市場委員会(FOMC)の 利下げ幅が市場予想より小さかったほか、エネルギー省が発表した在庫統計で 米国の需要減が示されたことで、19日のニューヨーク原油先物相場は前日比

4.5%安と昨年8月以来の急落となった。金なども下落している。三菱商事など の大手商社や住友金属鉱山などの非鉄金属株は、市況上昇による利益押し上げ 期待が後退することで下落が予想される。

また、ばら積み船の運賃指標となるバルチック取引所(ロンドン)のバル チック・ドライ指数は20日に8日続落となった。市況軟化による業績先行き 不透明感から、海運株も安くなりそう。

一方、国内では19日夕に発表された3月の月例経済報告で、企業収益の 減少を背景に設備投資と生産活動が横ばいとなったことから、基調判断を「景 気回復はこのところ足踏み状態にある」へと下方修正した。04年11月-12月 以来の2カ月連続の下方修正で、景気の厳しさが再認識されることから、内需 関連株も売りが優勢となる公算。

東芝や神島化が下落か

個別に材料が出た銘柄では、連結業績予想を下方修正し、日興シティグル ープ証券が投資判断を格下げした東芝に売りが膨らみそう。住宅着工戸数の落 ち込みが響いて業績予想を引き下げた神島化学工業やすてきナイスグループ、 受注競争の激化から同じく業績下方修正した東洋建設なども業績失望で下げが 大きくなると見られる。UBS証券が投資判断を引き下げた昭和電工も売りが 増加の公算。

金融株は下支え

半面、金融株は指数の下値を支えそうだ。米連邦住宅公社監督局(OFH EO)は19日、ファニーメイとフレディマックに対する資本規制を緩和。自 己資本比率の最低基準上乗せ幅を30%から20%に引き下げた。これにより、 住宅ローン担保証券市場に2000億ドルが流入する道が開かれた。

20日の米国株市場では住宅ローン購入が拡大し、住宅ローン市場の安定に つながるとのアナリスト指摘が好感され、S&P500種の業種別10指数で金融 株指数は前日比6.9%高となった。「クレジット市場ではリスクに対するスプ レッドも縮小傾向が見られ、リスク低下から銀行や証券、その他金融などは買 われやすい」(大和住銀の門司氏)という。

このほか個別では、08年3月期末配当予想を引き上げた損保ジャパン、自 己株式を除いた発行済み株式数の5.71%に相当する自己株式を購入するリケン の上昇が見込まれる。小型旅客機を事業化すると20日付の日本経済新聞朝刊 が伝えた三菱重工業も業容拡大期待で堅調が予想される。

東京休場中の米国株は通算で小安い

米主要株価3指数の20日終値は、S&P500種株価指数が前日比31.09ポ イント(2.4%)高の1329.51、ダウ工業株30種平均は261.66ドル(2.2%)高 の12361.32、ナスダック総合指数は48.15ポイント(2.2%)高の2258.11。

19日の米国株市場は、商品市況下落などからS&P500種株価指数は前日 比2.4%安の1298.42、ダウ工業株30種平均は2.4%安の12099.66、ナスダック 総合指数は2.6%安の2209.96。東京市場が休場中だったことを考慮した18日 終値との比較では、S&P500種株価指数は0.1%安、ナスダック総合指数は

0.4%安だった。

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