米国債(20日):3カ月物TB利回り、一時54年以来最低の0.387%(2)

米国債市場では3カ月物財務省短期証券 (TB)利回りが低下。少なくとも1954年以来の低水準に落ち込んだ。米金 融会社CITグループが短期金融市場での資金調達ができなくなり、緊急の信 用枠を利用したことから投資家は国債に買いを入れた。

投資家による信用市場への信頼感が損なわれ、TBの利回りは一時、0.387% まで下げた。バンガード・グループ(ペンシルベニア州バレーフォージ)で 450億ドルの米国債運用を手がけるデービッド・グロック氏は、「市場は正気 ではない。市場を占めている最大の要素は質への逃避だ」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後2時57 分現在、3カ月TB利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイ ント)上げて0.57%。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告により、20日は2時までの短縮 取引だった。21日の米英市場は復活祭を控えたグッドフライデー(聖金曜日) で休場となる。

2007年初めからこれまでサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン や債務担保証券(CDO)に絡む損失や評価損として世界の金融機関が計上し た金額は総額1950億ドルに上る。

CITグループの緊急の信用枠利用

米金融会社CITグループは緊急の信用枠であるバックアップラインから資 金を引き出したことを明らかにし、資産売却の可能性を示した。資本市場での 長引く混乱や格付け会社による格下げが緊急のバックアップライン利用につな がった。

米連邦準備制度理事会(FRB)は16日に公定歩合の引き下げを発表した ほか、投資銀行への貸し出し窓口を新設、さらに金融市場の混乱を鎮めるため、 米ベアー・スターンズの身売りを支援した。

FRBの公開市場操作(オペ)を担当するニューヨーク連銀は2000億ドル のターム物米国債貸与ファシリティー(TSLF)プログラムとして27日に 実施する第一回の入札規模を750億ドルとすると発表。同連銀は担保の対象を 政府機関の担保付住宅ローン証券や商業不動産ローンに絡む証券などに拡大し た。

イールドカーブのフラット化

2年債と10年債の利回り格差は4日連続で縮小した。イールドカーブのフ ラット化は投資家がインフレ鈍化を見込み長期債を選好していることを示唆す る。

2年債利回りは12bp上げて1.60%。2年債価格(表面利率2%、2010年 2月償還)は8/32下げて100 24/32。10年債利回りは1bp未満上げて3.34%。 2年債と10年債の利回り格差は174bpに縮小した。

金利先物市場動向によると、4月30日のFOMC会合でフェデラルファン ド(FF)金利誘導目標がさらに0.5ポイント引き下げられる確率は52%とな っている。前日は82%だった。

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