みずほ証券の飯塚氏:心配なのは中長期的な日本の信認-日銀総裁人事

みずほ証券の飯塚尚己シニアエコノミスト は19日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、同日任期満了とな る福井俊彦日銀総裁の後任が決まらず、総裁が空席となる公算が大きいことを 受けて、今後の総裁候補選びの行方や金融政策への影響などについて語った。 主な発言内容は以下の通り。

今回の事態と今後の総裁選びについて:

「任期に間に合わないことは間違いがない。今後の金融政策の日程を考え ると、幾つかの重要な節目がある」

「まず、4月8、9日の金融政策決定会合。総裁空席という事態は避けた い。また、11日にはG7(7カ国財務相・中央銀行総裁会議)が予定されてい て、総裁が行かないとなると国際協調、政策協調の観点からも大いに問題にな る。今後の金融政策を考える上でマーケットが関心を持っているのは、4月30 日に公表される「展望リポート」。2009年度の見通しが示されるということで 注目度が高いが、総裁がいない事態で決めてくるのか。そうなると、ますます 金融政策の行方が分からなくなる」

総裁候補の行方について:

「日銀総裁は極めて重要なポスト。これが務められる要件は、非常に高い ものが求められる。例えば、金融政策、マクロ経済に精通していること。しっ かりしたリーダーシップ、国際感覚がある。要件を満たせる人は少ない」

財・金分離主義、インフレ・ターゲット信奉者を避けるという観点から、 「武藤(敏郎)副総裁、伊藤(隆敏)先生は否決されてしまった。こういう観 点からいうと、岩田(一政)副総裁も場合によっては否決されるかもしれない し、古い日銀として山口泰元副総裁も否定される可能性はある」

白川(方明)総裁代行の場合の金融政策への影響について:

「白川氏は日銀の経験が長く、短期的にはうまく運営すると思う。ただ、 心配するのは、中長期的な日本への信認。FRB(米連邦準備制度理事会)、 ホワイトハウスの対策により、米国はほどなくボトムアウトしていくと思うし、 株価下落にも歯止めがかかっていくと思う。問題はその後の回復力。今回の事 態を受け、グローバルに見た日本の信認はかなり低下したと言わざるを得な い」

金融政策について:

「当面、現状維持が続くというのがメーンシナリオ。グローバルに見て、 経済が危機的な状況にあるのは間違いない。日本、アメリカともに、景気後退 の瀬戸際、あるいは景気後退に陥っていると思う。従って、場合によっては利 下げという決断も出てくると思うが、こういった重要な決定をする中央銀行の トップが決まらないというのは大変な事態ではないか」

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