日本株:輸出や金融中心に連騰、信用不安和らぐ-米証券決算や利下げ

午前の東京株式相場は大幅続伸。米証券 大手の決算や米利下げ実施で信用不安が後退し、円高の一服も相場全般を押し 上げた。売買代金トップのトヨタ自動車が3日ぶりに5000円を回復、キヤノ ンやソニーも大幅続伸するなど輸出関連株が買われた。みずほフィナンシャル グループなど銀行株、三菱地所をはじめとする不動産株も上げが目立つ。

日経平均株価の午前終値は前日比328円57銭(2.8%)高の1万2292円 73銭、TOPIXは35.04ポイント(3%)高の1198.67。TOPIXは3日 ぶりに1200ポイントを回復する場面もあった。東証1部の売買高は概算で9 億6236万株、売買代金は1兆388億円。値上がり銘柄数は1509、値下がり銘 柄数は158。

東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種31、値下がり業種2。 電気機器、輸送用機器、銀行、機械、鉄鋼、卸売、化学、その他製品などの上 昇寄与度が高い。半面、鉱業と空運は安い。

「危機対応モード」の米当局決意伝わる

大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、「先週の流動性対策か らベアー・スターンズ救済、利下げまでの一連の政策の流れを見ると、米金融 当局は完全に『金融危機対応モード』に入ったと判断できる」と指摘。金融シ ステム不安につながる「どんなことにも対応するとの決意が、マーケットにも 伝わってきている」(同氏)という。

先週から相場の波乱要因となっていた金融システム不安が、やや小康状態 となった。米証券大手のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスとゴールド マン・サックス・グループの07年12月-08年2月(第1四半期)決算は、ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想をともに上回った。ベアー S身売りから事前の警戒感が強かっただけに、「最悪の事態は回避できた」 (リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長)。

米連邦公開市場委員会(FOMC)では、フェデラルファンド(FF)金 利の誘導目標を0.75ポイント引き下げ、2.25%に設定することを決定。「4 月も追加利下げの可能性が非常に高い」(みずほ総合研究所ニューヨークの新 形敦シニアエコノミスト)との認識も、相場を押し戻した要因の1つだ。

米国の景気悪化を示す経済指標は足元でも続くものの、5月以降は減税効 果や累積利下げ効果で悪化のスピードに歯止めがかかるとの期待がある。「そ れまで金融当局の対応策で時間稼ぎが出来れば、景気悪化への懸念が多少は和 らぎそう」(大和投信の長野氏)と見られている。

不安残すも底値確認の声

米国時間19日には米モルガン・スタンレーの決算が予定されるなど、信 用不安や景気への不安が完全に払しょくされたとの見方は少ない。日経平均の 上昇率は前日比2.8%とやや伸び悩み、18日の米ダウ工業株30種平均の上昇 率3.5%を下回った水準で午前を終えたことにも迫力不足との声が出ている。

ただ、SATOアセットマネジメントの佐藤博社長は「日経平均の直近安 値は円高や米景気減速などの恐怖から来期10%減益、PER(株価収益率)14 倍まで織り込んだ水準」と指摘し、当面の底値は付けたとの認識を示していた。

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