日本株は大幅高、信用不安後退で金融や不動産高い-証券は上昇率首位

午前の東京株式相場は大幅高となり、T OPIXは3日ぶりに1200ポイントを回復。米証券大手の決算や米利下げ実 施、円高の一服から、東証業種別33指数はすべて高い。トヨタ自動車が3日 ぶりに5000円を回復するなど、輸出関連株がそろって上昇。信用不安の後退 から、みずほフィナンシャルグループなど銀行株や不動産株が軒並み上昇。証 券・商品先物取引は午前の東証1部業種別上昇率トップとなっている。

SATOアセットマネジメントの佐藤博社長は、「日経平均の直近安値は 円高や米景気減速などの恐怖から来期10%減益、PER(株価収益率)14倍 まで織り込んだ水準」と指摘。米国株は完全に落ち着いたとは言い切れないと しながらも、「相場の大底は確認した」(同氏)との認識を示した。

午前10時27分時点の日経平均株価は前日比378円19銭(3.2%)高の1 万2342円35銭、TOPIXは37.64ポイント(3.2%)高の1201.27。東証1 部の売買高は概算で7億2795万株。値上がり銘柄数は1566、値下がり銘柄数 は113。

割安見直す動き

米国で信用不安がやや後退し、日本株の割安を見直す動きが強まった。今 期の企業業績は4-5%増益が予想されているが、市場では来期は会社側の期 初計画で4-5%程度の減益との見方が多い。しかし足元での円高と米景気後 退への懸念から、「市場はいったん最悪シナリオを織り込みに行った」(SA TOアセットの佐藤氏)。07年のPERは16-20倍で推移したが、企業業績 の減益が見込まれる08年は14-18倍程度のレンジとなりそうとする佐藤氏は、 1万2000円以下は売られ過ぎとの認識が今後高まるだろう、と予測する。

一方、米証券大手のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスとゴールド マン・サックス・グループの07年12月-08年2月(第1四半期)決算は、ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想をともに上回った。米国時 間19日には米モルガン・スタンレーの決算が予定されているものの、市場で は「最悪の事態は回避できた」(リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部 長)との見方が出ていた。井原氏によると、日経平均の戻りめどは当面1万 3000円前後が意識されるという。

また、米連邦公開市場委員会(FOMC)ではフェデラルファンド(F F)金利の誘導目標を0.75ポイント引き下げ、2.25%に設定することを決定。 「4月も追加利下げの可能性が非常に高い」(みずほ総合研究所ニューヨーク の新形敦シニアエコノミスト)との認識も、相場を押し戻す要因の1つだ。

JRが高い、丸文は急落

個別に材料が出た銘柄では、ドイツ銀行が投資判断を新規に買いとしたJ R東日本とJR西日本がともに上昇。米合弁会社を完全子会社化する方向で最 終調整に入ったと19日付の日本経済新聞が報じた武田薬品工業、工作機械メ ーカーの日平トヤマの議決権96.44%を獲得したコマツがそろって大幅高。

半面、今期業績予想を引き下げた丸文や理想科学工業は急落。出来高上位 では日立製作所も軟調。

--共同取材:曽宮一恵 Editor:Shintaro Inkyo

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