日本株は大幅続伸へ、米証券決算や利下げ安心-輸出や金融など全面高

東京株式相場は大幅続伸する見通し。米 証券大手の減益幅が市場予想より縮小したことや、米金融当局による利下げの 実施から、信用収縮に対する過度の悲観が後退しそう。トヨタ自動車やキヤノ ンなど輸出関連株が軒並み上昇し、三菱UFJフィナンシャル・グループなど 銀行を中心とする金融株の上げは特に大きくなると予想される。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「これまでの下げに よってテクニカル指標などで下げ過ぎ警戒感が出ているほか、東証1部配当利 回りが1.95%と10年国債利回りを上回る水準にある」と指摘。米国で信用収 縮懸念が後退したことなどを背景に、日経平均株価で1万2600円前後までの 大幅な反発を見込む。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の18日清算値は1万 2460円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万1880円)に比べて580円高。

米証券決算、FOMCは0.75ポイント

米ゴールドマン・サックス・グループとリーマン・ブラザーズ・ホールデ ィングスが18日発表した2007年12月-08年2月(第1四半期)決算は、と もに前年同期比5割減益となった。ただし、ブルームバーグ・ニュースがまと めたアナリスト予想は上回り、大きな波乱とはならなかった。

一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)ではフェデラルファンド(F F)金利の誘導目標を0.75ポイント引き下げ、2.25%に設定することを決め た。FF金利誘導目標の引き下げは昨年9月18日以降、5回連続。その間、1 月22日の緊急利下げを含め、これで今回の利下げ局面の下げ幅は合計3ポイ ントに達した。声明では「経済活動の見通しは一段と悪化した」とし、今後も 「必要とあれば、時宜を得た行動をとる」とした。

みずほ総合研究所ニューヨークの新形敦シニアエコノミストは、「FOM Cは必要最低限の利下げ幅を満たした。景気悪化が続いていることから、4月 でも追加利下げの可能性が非常に高い」と予測。年後半にかけて、最低でも 1%半ばまで低下するだろうと述べた。

米ダウは過去4番目の上昇幅

証券決算と利下げを受けた18日の米国株市場は記録的に上昇。中でもリ ーマンが過去最大の上昇率となるなど、S&P500種の業種別10指数で金融株 指数は前日比8.5%高と、最も高い上昇率となった。米国で信用収縮による過 度の景気悪化懸念がやや後退し、東京市場でも輸出関連株や金融株は買いが優 勢になる見込み。

米国の預託証書(ADR)市場では、トヨタ自動車が18日の東京市場終 値比5.1%高となったのをはじめ、三菱UFJフィナンシャル・グループは 7%高、三井物産は5.5%となるなど幅広い業種で上昇が目立った。

日経平均は17日時点で200日移動平均からのかい離率がマイナス25.9% と約6年半ぶりのマイナスかい離まで達した。日興コーデ証の西氏はきょうの 戻りめどとして、2月27日高値からの直近下げ幅の38.2%戻し(黄金分割 比)に当たる1万2644円としていた。

米主要株価3指数の終値は、ダウ工業株30種平均が前日比420.41ドル (3.5%)高の12392.66、S&P500種株価指数が54.14ポイント(4.2%)高 の1330.74、ナスダック総合指数は91.25ポイント(4.2%)高の2268.26。ニ ューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は16対1となる全面高だった。

日銀総裁空席は影響軽微と

きょう19日、日本銀行の福井俊彦総裁が任期満了を迎える。後任人事を めぐり、民主党は福田康夫内閣が提示した総裁候補の田波耕治国際協力銀行総 裁に同意しない方針を最終決定した。国会は19日正午から参院本会議、同零 時半からの衆院本会議を相次いで開くが、空席がほぼ確実となった。

市場では、「誰が総裁でも日銀が採るべき政策はあまり変わらないため、 株式市場にはほとんど影響がない」(日興シティグループ証券の藤田勉ストラ テジスト)との見方が出ている。

ロームや武田薬が上昇見込み

個別に材料が出た銘柄では、年間配当を従来予想から上積みすると発表し たローム、米合弁会社を完全子会社化する方向で最終調整に入ったと19日付 の日本経済新聞が報じた武田薬品工業、工作機械メーカーの日平トヤマの議決 権96.44%を獲得したコマツなどが上昇の見込み。

半面、新設直営店の売り上げが計画に比べて未達だったことなどから、前 期業績が予想を下回ったもようのユニー、今期業績予想を引き下げた理想科学 工業や日本金銭機械、丸文などには業績失望から売りが増えそうだ。

--共同取材:曽宮 一恵  Editor:Shintaro Inkyo

参考画面: 記事についての記者への問い合わせ先: 東京 長谷川 敏郎 Toshiro Hasegawa +81-3-3201-8361 thasegawa6@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net 東京 Nicolas Johnson +81-3-3201-8343 nicojohnson@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE