米国債:下落、FOMC利下げ後に利回り一段上昇-2年債1.61%(2)

米国債相場は下落。連邦公開市場委員会 (FOMC)が決定した利下げ幅が市場予想を下回ったほか、利下げ後の声明 で「インフレ期待の高まりを示す指標もある」と指摘したことから、債券は売 られた。

償還期限10年以下の米国債利回りはいずれも上昇。FOMCはフェデラ ルファンド(FF)金利誘導目標を0.75ポイント引き下げて2.25%に設定 した。金利先物市場動向によると、利下げ発表前は1ポイントの利下げが 90%見込まれていた。このほか米連邦準備制度理事会(FRB)は16日に公 定歩合の緊急引き下げを実施し、プライマリーディラー(政府証券公認ディラ ー)に公定歩合での借り入れを認める措置を発表した。

バークレイズ・キャピタルの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は、 「米金融当局は他の方法で流動性の問題に対処しようとしている。年末までに は金利水準は全体的に今よりも上昇しているだろう」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後3時 55分現在、2年債利回りは前日比27ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇して1.61%。2年債(表面利率2%、2010年2月償還)価格 は17/32下げて100 24/32。10年債利回りは15bp上昇して3.46%だっ た。

追加利下げ見込む

2年債と10年債の利回り格差は12bp縮小して1.86ポイント。イー ルドカーブのフラット化はトレーダーが追加利下げを見込んでいることを示唆 する。

フィッシャー・ダラス連銀総裁とプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁 はより小幅の金融政策調整を主張して、この日の議長案に反対票を投じた。

10年債と10年物インフレ連動債(TIPS)の利回り格差は12bp拡 大して2.40ポイント。拡大幅は2003年1月8日以来で最大だった。

FRBはまた公定歩合を0.75ポイント引き下げ2.5%に設定した。公定 歩合は通常FF金利を1ポイント上回ってきたが、昨年8月に流動性引き締め に対処するためその差を0.5ポイントに縮小し、さらに今月16日の緊急引き 下げではその差をさらに縮小させた。

午前に発表された米証券ゴールドマン・サックス・グループとリーマン・ ブラザーズ・ホールディングスの12-2月期利益がアナリスト予想ほど悪化 しなかったことから、信用市場の損失拡大懸念が緩和され、債券は売られた。

米金融当局の対策

FRBは公定歩合の緊急引き下げやプライマリーディーラによる公定歩合 での借り入れ措置、さらにJPモルガン・チェースのベアー・スターンズ買収 を支援する措置も明らかにしている。

メリルリンチのデータによると、米国債の投資リターンは年初来で

5.1%。1-3月期の四半期リターンとしては2002年7-9月期以来で最高 になる見通しだ。2007年初めからこれまで、米サブプライム(信用力の低い 個人向け)住宅ローンに絡む損失や評価損として世界の金融機関が計上した金 額は総額1950億ドルに上る。

サブプライム住宅ローンの返済遅延や債務不履行の拡大に起因する信用問 題が昨年6月に生じて以来、2年債利回りは3.75ポイント以上落ち込んだ。

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