米国株:急伸、ダウ平均は420ドル高-証券決算や利下げを好感(2)

米株式相場は急伸。S&P500種株価指 数は2002年10月以来の大幅な上昇率となった。リーマン・ブラザーズ・ホ ールディングスとゴールドマン・サックス・グループの決算が市場予想を上回 ったため、投資銀行が破たんするとの懸念が弱まり、買いが殺到した。米連邦 公開市場委員会(FOMC)が0.75ポイントの利下げを実施したことも支援 材料。

リーマンは過去最大の上昇率となり、金融株をけん引。S&P500種株価 指数の金融株指数は2000年以来の大幅高となった。ゴールドマンは過去9年 で最大の上げを記録した。FOMCが政策金利を0.75ポイント引き下げ

2.25%に設定したため、S&P500種の全10セクターが1%以上の上昇を遂 げた。ベアー・スターンズの流動性悪化を受け、前日までの2営業日で7670 億ドルの時価総額が消失したが、この日の上昇でそのほとんどを回復した。

S&P500種株価指数は前日比54.14ポイント(4.2%)高の1330.74で終 了。ダウ工業株30種平均は420.41ドル(3.5%)上昇し12392.66。上昇幅は 過去4番目。ナスダック総合指数は91.25ポイント(4.2%)上げ2268.26で終 えた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は16対1。

J&Wセリグマンの市場ストラテジスト、ダグ・ぺタ氏は「投資銀行の流 動性騒動は終わったみたいだ。17日朝には4大証券会社の一角が崩れるとの思 惑があったが、4大証券のままで週を終えることは確かなようだ。FOMCの 利下げ決定は二の次になった感がある」と語った。

ゴールドマン、リーマン

新たなフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は、2004年12月の定例 会合で設定された水準と等しい。FOMCは昨年9月18日以降、利下げを6回 実施。公定歩合を昨年8月中旬から8回切り下げている。

ゴールドマンは16%高。2007年12月-08年2月(第1四半期)決算は、 純利益は15億1000万ドル(1株当たり3.23ドル)と、前年同期の32億 ドル(同6.67ドル)から減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナ リスト17人の予想平均は1株当たり利益2.59ドルだった。予想レンジは1.95 -3.40ドル。

前日に19%下げたリーマンは46%高。純利益は4億8900万ドル(1株当 たり81セント)と、前年同期の11億5000万ドル(同1.96ドル)を下回った。 1株当たり利益はブルームバーグがまとめたアナリスト16人の予想平均72セ ントを上回った。

パンク・ジーゲルのアナリスト、リチャード・ボーブ氏はベアー・スター ンズのようにリーマンも経営が悪化するとの見方は「間違っている」と指摘。 両社とも住宅ローン関連証券に携わっているものの、リーマンがベアー・スタ ーンズよりも海外事業や資産運用、大型合併・買収(M&A)などで多角化し ていることを理由に挙げた。

シティグループやJPモルガン・チェース、メリルリンチなどほかの金融 株も上げた。

ナイジェル・ダリー氏らモルガン・スタンレーのアナリストは18日付のリ ポートで、米金融株の「底入れ」が近いとの見方を示した。さらに、「金融機 関は信用サイクルの影響を受けやすく、米利下げがその影響を完全に打ち消す ことはないとみられる。しかしリスクの一部は既に株価に織り込まれている」 と指摘した。

ベアー・スターンズ

前日に84%下落したベアー・スターンズは23%上昇した。買収金額が上昇 するとの思惑が背景にある。JPモルガンは16日、ベアー・スターンズを総額 2億4000億ドル、1株当たり2ドルで買収することで合意した。

PNCウェルス・マネジメント(フィラデルフィア)のチーフ投資ストラ テジスト、ウィリアム・ストーン氏は「ベアー・スターンズの問題に市場参加 者がくぎ付けになっていたため、すべての証券会社の流動性状況が悪化してい るわけではないとの見方が広がったことは大きい。金融システム全体が崩壊す るかもしれないと考えるほど心理が悪化していたため、さほど悪くはないとの 思惑はプラスに作用した」と述べた。

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