JPモルガン,ベアー・スターンズ買収でヘッジファンド向け事業躍進へ

マイアミのヘッジファンド、アレクサン ダー・オルタナティブ・キャピタルの運用者、マイケル・コーセリ氏は先週、 同ファンドの業務を委託するプライムブローカーを、経営の揺らいでいる米証 券会社ベアー・スターンズから変更しようとしていた。

しかし、米銀JPモルガン・チェースが週末にベアー・スターンズ買収に 合意しJPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)がベア ー・スターンズの契約を履行すると約束したことを受け、コーセリ氏は考え直 した。

「人間関係が大切だ」と同氏は話す。300億ドル(約2兆9200億円)規 模のポールソンなど他のヘッジファンドも、引き続きベアー・スターンズをプ ライムブローカーとして使う計画だ。ブローカー・決済事業で優良な部門を割 安価格で手に入れたことを好感し、JPモルガン株は17日、10%高となった。

オプティーク・キャピタル・マネジメントで運用に携わるウィリアム・フ ィッツパトリック氏は「ベアー・スターンズの状況が悪いとは言え、同社のプ ライムブローカー部門には価値がある」と話している。

ヘッジファンドなどの顧客は先週、ベアー・スターンズの口座から2日間 で170億ドルを引き揚げた。さらに、同社との取引を避ける動きを受け、ベ アー・スターンズは1株当たり2ドルという価格での身売りを余儀なくされた。

2月にプライムブローカー事業買収を検討していると明らかにしていたJ Pモルガンは、ベアー・スターンズ買収により、米ゴールドマン・サックス・ グループ、モルガン・スタンレーに次ぐ業界3番目のプライムブローカーを割 安に手に入れた。

決済とプライムブローカー業務を手がけるベアー・スターンズのグローバ ル・エクイティーズ部門は2007年に過去最高の33億6000万ドルの収入があ った。1万4153人ベアー・スターンズ従業員の運命はまだ分からないが、J Pモルガンのマイケル・カバナ最高財務責任者(CFO)は、ベアー・スター ンズのプライムブローカー事業はJPモルガンの投資銀行部門の「追加戦力と なる」と述べている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE