米SECの監督能力に疑問府-ベアー・スターンズの苦境を見抜けず

米証券取引委員会(SEC)のコックス委 員長は今月11日、米証券5位ベアー・スターンズの財務状況について懸念して いるかどうか尋ねられたとき、金融機関の「資本状況について現時点では非常 に満足している」と記者団に言明した。

その3日後、米連邦準備制度理事会(FRB)は資産規模で米3位の銀行 JPモルガン・チェースを通じ、85年の歴史を持つベアーに緊急に資金供給す る方針を打ち出した。16日にはJPモルガンがベアーを1株につき2ドル、総 額2億4000万ドル(約233億円)で買収すると発表。買収額は先週時点のベア ーの時価総額の十分の一にすぎない。

SECのトップが金融機関に対する懸念を振り払ったわずか数日後に、こ うした事態に陥ったことで、金融機関の財務を監督するSECの能力が疑問視 されている。

調査会社クレジットサイツのアナリスト、デービッド・ヘンドラー氏(ニ ューヨーク在勤)は、「これはSECによる適切な監督がないことを実際に示す ものだ。とても真の監督当局とは言えない」と述べた。

SEC報道担当、ジョン・ネスター氏は、コックス委員長のコメントは得 られないとしている。同委員長は、ブッシュ米大統領から指名を受け、2005年 8月に就任した。

SECのウェブサイトによれば、SECは、金融業界が「圧迫」を受ける 期間において、少なくとも1年間の予想される支払い義務を満たす適切な資金 を業界全体が確保するよう努めているという。

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