ウシオ電機社長:アナリスト予想は「高いハードル」-来期営業利益

産業用ランプや光学系製造装置を展開する ウシオ電機の菅田史朗社長は18日放映のブルームバーグテレビジョンのインタ ビューで、北米を中心にオフィスオートメーション(OA)など業界の成長が 減速している可能性があるとの見方を示した。来期(2009年3月期)は営業利 益2けた増の確保を目指すものの、現時点でのアナリスト予想の2割増益は 「高いハードル」だと語った。

インタビューは2月28日に収録した。ブルームバーグ・データによれば、 来期のウシオ電機営業利益予想のアナリスト10人の平均値は、今期の予想平均 値である215億円に比べて約20%増の257億円。菅田社長は、20%成長は「努 力するが、営業面では懸念しておかなければいけない事情もある」と指摘。具 体的には、映画館で普及しているデジタル・シネマ・プロジェクターの大口契 約向けの出荷開始時期が不透明である点や、データプロジェクター用ランプの 価格競争、円高などを挙げた。

米国の第4四半期(07年10-12月)の実質国内総生産(GDP、季節調 整済み、年率)は前期比年率0.6%増だが、純輸出の寄与度を除くと0.3%のマ イナス成長。サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を端に発 した信用不安の波及で米経済はリセッション(景気後退)入りへの懸念が強ま っている。

菅田社長は、来期の営業利益は「10%増ぐらいは当然目標としてやらない といけない」と述べ、液晶パネルを中心としたフラットパネルディスプレー製 造用の光製品などの販売増で、収益拡大を図ると説明。20%増益については 「社内的にはもしかしたらそんな計画を立てるかもしれないが、外部に対する コミットメントではあまり軽率なことは言えない」と述べた。

同社は3年を単位とした中期計画を毎年4月に見直している。10年3月期 に営業利益285億円を目標とする計画について菅田社長は、「少し時期的には 後送りせざるをえない要素が出ている」と述べ、下振れを示唆した。液晶パネ ルの設備投資が減速したことで、露光装置や装置用ランプの売り上げにマイナ スであることと、デジタル・シネマ・プロジェクターの販売ずれ込みを要素と して挙げた。

在庫調整も

菅田社長によると、第3四半期(07年10-12月)までは計画を若干上回 るペースで推移したが、年明け以降は一部顧客から在庫調整の声が上がってい ると指摘。同社が光製品を供給している複写機やプリンターなどのOAやプロ ジェクターの業界で、北米を中心に減速の声が出ているという。

そのうえで「第4四半期は例年、季節的な要因で下がることもある。今回 が季節的なものなのか、景気そのものなのか、慎重に見極める必要がある」と 指摘。今期の営業利益目標は「最後までしっかりやりたい」と述べた。今期 (08年3月期)連結営業利益予想は前期比6.4%増の210億円。

データプロジェクター用ランプについては、同種のランプがリアプロジェ クション(背面投射)方式に使われている。リアプロ市場縮小で、ランプの供 給能力が過剰になっていることが価格競争激化の背景。菅田社長は、「中国へ の生産移管を進めており、対抗できるだけの実力はある」としながらも、「プ ロジェクター自体の価格も下がっているのでランプにも価格プレッシャーが厳 しくなる」とし、従来以上に厳しい商戦になるとの認識を示した。

ウシオ電機の株価は前日比33円(1.7%)安の1918円(午後1時9分現 在)。

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