日本株:米証券の実質破たんと円高が直撃、12000円割れ-日立は急落

午前の東京株式相場は大幅安。米大手証 券ベアー・スターンズの実質破たんなど米金融システムの混乱、1ドル=96円 台への円高加速に対する警戒から、輸出関連や金融株中心に東証業種別33指 数がすべて安い。日経平均株価は2005年8月10日以来の1万2000円割れと なり、先週末に比べて一時400円以上安くなった。

業績予想を下方修正した日立製作所が急落して05年5月来の安値となり、 野村証券金融経済研究所による格下げも加わったソニーは4日連続安。トヨタ 自動車は約2カ月ぶりに5000円を下回り、みずほフィナンシャルグループな ど3大金融グループ株はそろって52週安値を更新。三菱商事は約1カ月ぶり 3000円割れとなった。

わずか2ドルで実質破たん

みずほインベスターズ証券投資情報部の稲泉雄朗部長は、「ベアーSに対 する買収価格はわずか2ドルに過ぎず、市場では実質破たんと受け取られた」 という。同証の実質破たんにより、「ほかの大手証券の損失に対する警戒も広 がっており、今の信用不安は金融政策だけでは対応できないことが明らかとな った」(同氏)という。

午前10時15分時点の日経平均株価は前週末比382円21銭(3.1%)安の 1万1859円39銭、TOPIXは39.93ポイント(3.4%)安の1153.30。東証 1部の売買高は概算で8億1480万株。値上がり銘柄数は90、値下がり銘柄数 は1558に達するほぼ全面安。

東証業種別33指数で下落寄与度が高いのは、電気機器や銀行、輸送用機 器、卸売、化学、機械、情報・通信、医薬品など。

85年の歴史に幕

14日の米株式市場では、経営不安から米証券大手ベアーSの株価が前日比 47%安の30ドルと急落した。東京時間17日早朝には、JPモルガン・チェー スが1株当たり約2ドルの買収価格で、ベアーSを買収することで両経営陣が 合意。ベアーSは顧客の資金引き揚げを受け、証券大手として85年の歴史に 幕を下ろすことになった。

また、英紙サンデー・テレグラフは16日、米ゴールドマン・サックス・ グループが今週、30億ドル(約2964億円)の評価損を発表する見通しと伝え た。信用不安から外国為替市場ではドル安・円高が進み、ドルは対円ではおよ そ12年7カ月ぶりの96円台まで下げている。

FRBは日本時間17日午前に公定歩合を0.25ポイント引き下げ、3.25% にすることを発表したが、「下げ幅が少なくイメージが悪い」(立花証券の平 野憲一執行役員)との見方が出ている。

日証金が急落、日東網は高い

個別に材料が出た銘柄では、全額出資子会社の信託銀行が保有する合成債 務担保証券(CDO)に多額な評価損が発生した日本証券金融が急落。野村証 券金融経済研究所が投資判断を引き下げた住友重機械工業、日興シティグルー プ証券が格下げしたNTTデータも売られた。

半面、足元業績が前年同期に比べて改善を示した日東製網が買われたほか、 日本ビクター、カカクコム、日本製紙グループ本社などが東証1部値上がり率 上位となっている。

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