大和総研の水野氏:4-6月は医薬品株低迷と予想-中堅以下は苦境に

大和総研企業調査部の水野要シニアアナリ ストは14日放映のブルームバーグテレビのインタビューで、新年度(08年4月 -09年3月期)以降の医薬品株の投資戦略について、「政府の後発医薬品(ジェ ネリック)使用促進策の影響が新薬メーカーの収益にどのような影響を及ぼす か分からないため、4-6月期は慎重に見守るべきだ」とコメントした。インタ ビューは12日に行った。

ジェネリック使用促進策の影響:

「政府の方針通り、ジェネリックが医療用医薬品市場の3割を占めるまで 普及した場合、新薬が出なければ売上高が07年度比で15%減るとみている。そ の場合、営業利益は5割減益になると見通しで、海外展開で出遅れた準大手以 下の製薬企業の収益はかなり厳しい」

大手製薬メーカーの収益見通しは:

「武田薬品工業や第一三共などの大手製薬メーカーは海外という逃げ道が ある。海外収益の拡大で国内事業の悪化をオフセット(相殺)できれば、連結 業績を著しく悪化させることにはならない」

「エーザイはジェネリックの影響を受けやすい品目が相対的に少なく、イ ンパクトが少ない」

他業種との兼ね合い: 「制度改正の前の年は医薬品株がTOPIXをアンダーパフォームする傾向が 強かったが、今回はジェネリックの使用促進策が好感され、アウトパフォーム した。相場がある程度落ち着くまでは、むしろ資金流出リスクの方が高い」

7-9月期(第2四半期)以降の医薬品株: 「4-6月期の状況が公表されれば、ジェネリック普及策の影響度合いも分か り、悪材料出尽くし感が広がる。6月に集中する主要な学会発表や海外での新 薬認可などニュースフローは改善していく」

政府は膨張を続ける医療費を抑制するため、特許が切れた医薬品について は価格が安いジェネリックを使用するよう医療機関や患者などに推奨している。 従来は医師の調剤時に「後発医薬品に変更しても良い」とチェックされたもの に限り、ジェネリックを処方してきたが、欧米諸国に比べジェネリックの普及 率が低いことなどを勘案して、08年4月以降は原則としてジェネリックを使用 することに改める。

患者や医師がどうしても先発薬(ブランド薬)がいいと言った場合にのみ、 「後発医薬品への変更が不可」とチェック、医師が署名する。これらの改革で、 現状では17%程度のジェネリックの数量シェアを2012年度までに30%に高め る計画だ。

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