TOPIX続落、信用不安と業績懸念で不動産売り-保険や証券も安い

午前の東京株式相場は、TOPIXが続 落。米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題に端を発した信 用不安は根強く、不動産や保険、証券株などが下落。不動産については、改正 建築基準法施行の影響などによる収益の落ち込みも懸念された。また、不動産 関連ではREIT(不動産投資信託)も売られ、東証REIT指数は昨年来安 値を更新している。

午前のTOPIX終値は前日比4.73ポイント(0.4%)安の1211.14。一 方、日経平均株価は同64円19銭(0.5%)高の1万2497円63銭と反発。東 証1部の売買高は概算で19億9604万株、売買代金は2兆5122億円、値上が り銘柄数539、値下がり1051。業種別33指数の騰落状況は下落20、上昇13。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員・株式運用第2部長は、米格付け 会社がサブプライムローン関連評価損の終息が見えてきたと13日に指摘した ことについて、「格付け会社はサブプライム関連の債務担保証券(CDO)を、 最上級の評価から一夜にして投機的水準まで格下げした前歴を持っていること もあり、当てにならない」と話した。

また、午前に下げの目立った不動産株については、世界的な信用不安の高 まりで新規投資の資金調達が厳しくなっているほか、「不動産価格が高騰する なか、国内景気の停滞で個人消費は伸びず、当面は不動産販売の不振が避けら れない情勢にあることも影響している」と、岡本氏は見ている。

不動産経済研究所(東京都新宿区)が13日に発表したマンション市場動 向によると、2月に首都圏で発売されたマンションは前年同月比28.0%減と 6カ月連続で減少した。

CMEに届かず失速、SQ算出

前日の米国株が反発したことや、外国為替市場での円高・ドル安の一服を 背景に、この日は買い先行で開始。日経平均の高値は午前10時すぎに一時 149円高の1万2582円まであったが、米シカゴ先物市場(CME)の日経平 均先物6月物の13日清算値1万2600円に届かなかったこともあり、上値の重 さを嫌気した売りが徐々に優勢となった。

一方で、この日は株価指数先物・オプション3月限の特別清算値(SQ) 算出日。朝方に算出された日経平均先物・オプションのSQ値は1万2518円 65銭(複数証券調べ)となり、13日の日経平均株価の終値1万2433円44銭 を85円21銭上回った。市場では、「日経平均採用1銘柄当たり400万株弱の 売買があり、売り買いはほぼ均衡していた」(水戸証券・松尾十作投資情報部 長)と見られている。十字屋証券の岡本征良情報室長は、「SQ値が節目の1 万2500円を上回ったことは市場センチメントにプラス」と話していた。

S&Pリポートも力不足

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日発表し たリポートで、米サブプライム住宅ローンに関連した金融機関の評価損見通し を引き上げる一方で、終息の兆しが見えてきたとの認識を示した。S&Pのリ ポートは、シティグループやメリルリンチといった大手金融機関は投資額を 「厳格、かつ注意深く」評価しており、「打撃のほとんどはすでに過ぎ去って いるはずだ」と指摘した。

足元で高まっていた信用リスクへの不安がやや和らぎ、朝方は三菱UFJ フィナンシャル・グループなど3大金融グループがいずれも上昇する場面があ った。ただ、「前日にヘッジファンドの破たん危機報道が流れるなど、信用収 縮問題は依然深刻で、収束に向かうには時間がかかる」(水戸証の松尾氏)と の見方が大勢で、徐々に売りに押された。野村ホールディングスなど証券株、 ミレアホールディングスなどの保険株は取引開始直後から軟調だった。

このほか、昨年6月に施行された改正建基法の影響で、アパートの建築請 負事業が低迷したなどとして、08年3月期の連結純利益予想を従来計画から 98%引き下げたレオパレス21が急落。連想的な売りが不動産株全体に広がり、 東証1部の値下がり率上位にはアーバンコーポレイション、アトリウム、ケネ ディクスなど不動産ファンド関連が並ぶ。住友不動産や三菱地所など大手不動 産も軒並み安。また、東証REIT指数は2.5%安の1360.18と続落し、昨年 来安値を更新した。

資源関連やディフェンシブの一角が下支え

半面、13日の海外市場で原油と金の先物相場がともに一時過去最高値を 記録したことを受け、収益拡大を期待した買いが資源関連株の一角に入ってお り、国際石油開発帝石ホールディングスや新日本石油、三菱マテリアルなどが 高い。景気の変動を受けにくいディフェンシブ株の一部にも投資資金が流入し、 マルハニチロホールディングス、キッコーマン、武田薬品工業が上昇。また、 発行済み株式数の4.51%の自社株買いを発表したオハラ、08年3月期に2期 ぶりに復配すると発表した鬼怒川ゴム工業が急伸。

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